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  偏見ご免のたわごと編:  No.276
自民党派閥・政治資金問題_額や不記載より裏金の使途こそ問題  2024.01.01
  自民党のある派閥の資金集めパーティー券の売り上げ金について、ある派閥あるいは議員が政治資金規正法に違反する処理をしているのではという疑惑で検東京地検特捜部が捜査をしているということである。具体的には派閥のパーティー券の販売ノルマを超えて集めた分の収入を議員側にキックバックし派閥の収支報告書にパーティーの収入や議員側への支出として記載していなかった、また議員側も収入としてそれを記載していなかった疑いがあるといううことのようである。それがいわゆる表に出ない裏金となっているのではと見られている。そしてメディアではその金がどう使われているのかといろいろ憶測したりしている。

かたち的には政治資金の収支記載の問題ということになるのかも知れないが、私もその裏金の使途の方が気になっている。また裏金がどうしていまの政治で必要だったあるいは必要なのかということが気になっている。裏金にした金が誰あるいはどこからの金なのかそして誰あるいはどこに流れたのか、その目的は何なのか、あるいは自分で個人的に使ったのかと気になるわけである。政治の信頼性を確認するのはそれを明確にする必要があるわけである。

隠したい金の出所としては、問題ある宗教団体や利害関係のある企業・団体などあるいは外国人が考えられるが、賄賂的性格を帯びていないかあるいは外国の手先になっていないか気になるところである。また出す方も貰う方も隠したい金としては、選挙協力依頼や選挙活動にまつわりやり取りする金やポスト獲得競争でやり取りする金などが考えられる。それらは組織内部あるいは体制内での潤滑剤的性格があるかも知れないし、活動規制と現実との乖離への対応資金なのかも知れない。私は政治活動つまりは選挙活動資金については買収みたいな有権者の票を金で買うにつながる行為でなければ透明性を確保できている限り政治家の実力の証と見て収支の額についてはとやかく言わないでよいのではないかという気がしている。今後は額については不問とし裏金づくりをしたら政治生命を奪うことを含め政治資金の収支について全部明確化し誰でも検証出来るようにするしかないのではないかという気がしている。

私の実感で言えば、選挙の立候補者の実際をほとんど知らない。政治家本人を知らないのだが投票しなければならない。そこで誰に投票するか決めなければならない。自分の知る団体推薦の立候補者や名が売れた有名人に惹かれて投票するひとはいざ知らず、そうでない有権者に投票してもらおうとすれば、常日頃その名を知って投票してもらえるように、政見を浸透させあるいは顔を突き合わせ論議しその政治家に値することを知らしめる不断の活動がどうしても必要な気がしている。自分だけでは自分の名を周知してもらうには限界があるが、無報酬のボランティアに活動してもらうにしてもその活動には金がかかるだろうと思われる。政治家になれば政治家の中で名を売り自分の政策を推進するための活動、例えば調査とか政策立案、そしてそのスタッフ雇用などにも金が要ると思われる。私は使える金があれば使えばよいという気がしている。ただ不正な使途がないようにしなければならない。

もし私が政治家になろうとすれば、自分が政治家として有権者のためになる人物としてその名を知ってもらうことは至難の業である。もしいちから政治家になろうとするひとはその至難の技をこなさなければならないわけである。自分だけが活動してもその活動範囲は限られる。仲間をあるいは支援者を増やし、活動を広げてその名を政治家として信頼出来る名として大勢の有権者に知られないと投票してもらえない感じがしている。国会議員になると政党交付金が国家から支給される。それは国会議員としての活動に限って使われるもので政治家になるためすなわち選挙で当選したいがための活動に使われていないことは明確に分かるようになっているのだろうか。もしなっていないならば政治家を目指し当選しなかったひとに対し不公平な感じがして気になっている。

補足1: 自民党_United Parties of Jimin
自民党は党内党(あるいは派閥)の連合した党である。USA風に書けばUPJ(United Parties of Jimin)である。だから広範囲の国民の思想信条を包含していて、日本そのものを概ね代表していると思ってよいと思われる。他党の党首が総理になるよりは日本国民の広範囲の思想信条をカバーした政治をする素地を備えた政党であると私は思っている。そういう自覚と自信を持って政治資金の流れを透明化し政治の信頼性を回復して欲しいと思っている。そして偏向メディアなどの論調などに流されないあるいはまた官僚に刺されたり操られたりしない国民主権の政治を実現する政党になって欲しいと思っている。

補足2: 選挙動員_私の経験から
私が会社員だったむかし、労組が推す人物の選挙活動として何回か就業時間中に動員されたことがある。企業と労組の協定があったのかも知らないが、仕事をしないのに給料の調整・労組による補填などなく有給の企業公認の活動だったようである。こういうことは労働団体や企業、宗教団体などが推す立候補者あるいはその予定者に対して行われているものと思われる。その活動経費は政治家あるいは立候補者のチェックされない政治活動資金として考えてよいと思われる。各労働団体や企業、宗教団体などが裏金として提供しているのと変わらない。そしてその収支は政治家などの収支報告に記載されないし公開されない。各政党あるいは政治家などにはそういういわゆる支援活動として提供されるがその経費は自分たちの収支に計上されないものが相当にあるのではないかという気がしたものである。自分で金を集めなければいけないひとと、どこかで表に出ないように金を使ってもらえるひとがいるわけで、ただ政党や政治家の表向きの収支を透明化しても不公平が生じるかも知れない。政治資金規正については何が政治資金なのかまで考えないといけない気がしている。


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