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  偏見ご免のたわごと編:  No.286
自分好みの家を建てる_経験者の反省点  2024.03.11
  最近見たあるネット記事に自分の注文仕様で家を建てたひとが後悔していることを調べたら、収納場所が少なかったことと手入れについてまで考えず庭づくりをしてしまったことが大きい問題点として挙げられていた。わが家も私が間取りなどを考え建ててもらったのだが、子どもはもう独立して夫婦2人なのに年を追うごとにものが増えやはり収納場所がもっとあった方がよかったと思うようになって久しい。

私は田舎暮らしをするということは、庭いじりをしたり家のメンテナンス例えばペンキ塗りとかちょっとした修理はDIYでやるもんだという意識で移住して来たのだが、30年近くにもなるともう自分でやるには体力的に限界を感じて来ている。暑さの中で植え込みの剪定や防風林などの比較的高い木の枝切などかつては1日で済んだものがいまは数日かかるし脚立などから落ちてもやり過ごせたのに近年は踏ん張れず転倒したりあげくは怪我をしたりで最近は慎重にならざるを得なくなった。

わが家は家を建てるとき盛り土をしたのだが土が締まらないうちに建ててしまったからか家の四隅付近が地盤沈下して建付けが悪くなっている。戸まわりの隙間対策は自分でしたのだが基礎の歪みとか柱の傾きは自分では出来ない。そして戸の一つはかじってもう開かない。排水管も一部逆流する。

私も年だし死んだら妻が困らないように大事になる前に基礎が水平になるように直したいと思い、建てた大工さんは廃業しているので別の大工さんに見てもらった。妻とは何日か家を空けなければいけなそうだし金も新車を買うくらいはかかるだろうなどと話しながら浴室リフォームを含め見てもらったのだが、そのあと音沙汰なしになってしまった。やる必要なしという判断だったのかも知れない。それで住めなくなるまでは台風などでの被害箇所は修理してくれることは期待出来るかも知れないが、その他気になるちょっとしたことはなるべくDIYでやるしかなさそうだいう気になっている。

私の後悔だが、家を建てるに当たって都会の住宅展示場でデータベースから屋久島で家を建てるときの相場(単価)を調べて来島し打合せ時に大工さんにそのことを言ったらそんな額では出来ない、これくらい以上でないとと言われ了承して見積もってもらった。金がないから安い単価をぶつけて来たと思われたようで、そのときは分からなかったのだがいま思えば見積もり仕様はそれに即した内容だったのではないかと思われる。見積もりをしてもらったときの打合せ1回こっきりで、あとは移住して初めて建った家を見ることになったのだが何となく想像していたよりしっくり感が伝わって来なかった。

1回の打ち合わせだけで建てるのだから帰る前に、中に入った不動産会社に盛り土を含めこれで家を建てて大丈夫かと確認するしかなかったのだが、大丈夫との返事を信じて建てたわけである。移住してみたら家は建てたばかりだから想像とは違ったという印象は別にして他は大工基準によるだろうから何とも言えなかったが、盛り土は一見して大丈夫でないから追加で工事してもらった。つまり言いたいことは私の思っている基準と業者側の大丈夫という基準には大きな差があるようだということである。その確認を怠ったことが私の一番の後悔である。


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