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・・・ 参考資料ページ: 推移グラフ[出生数・人口・入れ込み数]
この秋のいつだったか集落の放送があったなかに、何の連絡だったか憶えていないのだが、その連絡に関連して10年前には出生数百何十人がいまは三十何人と子どもが3割くらいに少なくなっていることに触れたはなしがあった。それでか、かつてわが家がスクールガードを委嘱されていたころは県道を歩く小学生を結構見かけたのだが、最近はあまり見かけることがなくなった印象である。
人口減少と出生数減少は比例すると思われるが、人口に比べ出生数の方が減少の割合がかなり多くなっているようである。例えば2010年と2020年を比較して見ると人口は13598人から11858人と87%になっているが出生数は142人から81人と57%で、人口減の割に出生数の減少割合が大きくなっている。その理由を私なりに考えるに、人口が減っているのに出生数がさらに少なくなっているのだから人口の中でも若いひとの減少の割合が大きいのではということである。
屋久島への入れ込み数は世界遺産になってからは年25万人強だったが、屋久島ブーム時期40万人くらいになって、その後は元に戻って25万人強になった。そしてコロナの影響でいまは15万人くらいにまでなった。2020年の出生数にはその影響も出始めている知れない。回復しても入れ込み数は2017年相当の25万人強くらいと見ればその年の人口と出生数から私が推定すると、労働人口回復で若いひとが少し増え2010年に比べ人口が90%くらいになったとしても出生数はそんなに増えないかも知れない。
かつて屋久島に移住して来た若いひとがどう生計を立てるのか関心があって見ていたのだが、観光業に就職、飲食店経営(これも観光業)、そして観光ガイドになっているひとがほとんどである。多分若いひとが働く場所は主に観光業関連しかなかったのだと思われる。そしてコロナを機に若いひとが島を離れたと思われるが、そのコロナ以前の若いひとが全くいなくなってしまったわけではないから、これから仕事がある程度回復しても若いひとが働ける場所はそんなに増えない。となれば若いひとの流入は少ない、またこれから地元の成人する若いひとも働く場所がなくてあるいは進学で島を出る、そして島に戻らない傾向も続くことになると思われる。出生数はさらに減る可能性があるわけである。
どこかの大企業が新規立地で多数の人口流入と雇用を生み出すなら可能かもしれないが、地元でひとを呼び込む新たな魅力の新規事業の開発はなかなか難しい。高齢者に多数移住してもらい金を落としてもらうなら、終の棲家として移住してもらい死んだら新しい高齢者が移住してくるシステム(ソフトやハード)を整備しなければお題目に終わる。高齢者住宅と高齢者医療・介護とリクリエーションを安価に継続的に島民・住民の生活を養うに足る規模として提供・運営して行く覚悟がなければ無理だろう。なにしろ観光と農業で発展して行くのは限界があることは確かである。
ここのところフェリーが故障で欠航が多く輸送問題も気になっている。入れ込み数が25万人前後で増えないということならば、いままで高速船と飛行機とフェリーで需要は満たされていたように思えるから、飛行機の東京便が開設されたとしても総利用者数は増えない。そして多分鹿児島便が減って住民は不便になる。ジェット化よりは自動車しか主な島内移動手段がない住民のためには、空港の駐車場を拡張する方がよいのではないかという気がする。日帰りで島外に出ることは稀だから長期駐車出来るように拡張したらよいと思われるからである。ひとの輸送は高速船と飛行機で便数はそのとき観光需要などの状況で増減すれば問題ないように思われる。
フェリーは物資輸送に必須である。その運航の信頼性を向上して欲しいと私は思っている。欠航が多いのは船整備の問題か天候に港の状況が対応できないのか、何が原因かあるいはどこがやるのか知らないが運航の信頼性を維持する努力をして欲しいと思っている。フェリーは非常事態の場合を除けば人員輸送については高速船や飛行機に所要時間的にはかなわないから、物資輸送で採算がとれるように運用維持に国や自治体は協力体制をさらに整備してもらうと助かると私は思っている。
補足1: 観光に関連しての感想_まず綺麗にしたら
私が30年近く前に移住したときから変わらない印象を持っているのだが、車で走っていて道まわりが何となくあまり美しくない。まず観光客は来島したら県道を移動するのだがその景色があまり美しくないと第一印象で期待を裏切られる感じがする。歩道はあっても脇の木がはみ出し草ぼうぼうで歩けない。車道にも雑草がはみ出していたりする。またひとの家や奥まった店に行こうとしても道幅が狭くなるくらいに雑草がかぶさっている道もある。県道とか公道は常時気持ちよく通れるように維持していないと美しい環境の島だという期待がまず来島初頭で裏切られる。
補足2: 町長選挙と議員補欠選挙_これからどうするか
2023.10.27
本文は29日に実施される町長選挙と議員補欠選挙を意識して書いたのだが、これから縮小均衡か拡大発展かと言えば私の見るところ前者の公算が大きいのではということである。発展の証が人口・子供数の増大で計られるとするならば、それを養うに足る収入を得られる仕事が増えることが必要である。その拡大が期待できる仕事が観光と農業分野にあるのか。新たな分野が開発できるのか。現状を抜本的に変革するにはどうするのかと気になっているわけである。
(関連記事)
屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編:
No.33 新年の夢のこと [2001(H13).01.01]
No.285 観光立島のこと [2008(H20).10.20]
屋久島生活の断片・日誌編:
No.195 スクールガードのこと [2006(H18).07.03]
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