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  偏見ご免のたわごと編:  No.048
自動車電動化_温室効果ガスを実質ゼロの象徴のようだが 2020.12.14
  報道では、政府が温室効果ガス50年実質ゼロの達成に取り組む姿勢を国際社会に示すのが狙いで、国内の新車販売に関し2030年代半ば以降はガソリンだけで走行する車以外電動車とする目標を設定する方向だということである。実施されればその後は電気自動車(EV)や電気とガソリンを併用するハイブリッド車(HV)などの販売となり、ガソリンのみで走行する自動車は販売できなくなるようである。

私はもうその影響を心配する年ではない気がするが、そもそも温室効果ガスを実質ゼロにするための一つ政策目標として出てきたわけである。私はそうなら順番が違うのではないかという気がするわけである。温室効果ガスゼロのためには、そうなった場合の温室効果ガスを排出する車両や装置、設備なども電動化などをしなければいけなわけである。ところが報道によると政府で開いたのは2030年代半ばに向けた自動車電動化の課題検討会みたいで、電動化の進め方と充電のための電力需要増にどう対処するかそして電動化の効果が損なわれないように発電設備の更新や増強をどうするかが話題に上がっていたらしい。

全個体電池や水素とアンモニア発電が頼みのようだが、私が思うにまず温室効果ガスを実質ゼロの社会が成立するために供給すべき電力量はどのくらい必要になるのか、そしてそれを賄うために温室効果ガスを排出しないよう発電設備の更新や増強をどう進めるのか。そしてその展開計画策定に当たっては温室効果ガスを排出する車両や装置、設備などの電動化などをどう各分野に割り振るかという計画がないはずはないわけである。そういう計画に沿ってガソリン車は例えば2030年代半ば以降販売できないようにすると言うのが筋だと思うわけである。

政府が温室効果ガス50年実質ゼロの達成に取り組む姿勢を国際社会に示すのが狙いだけで自動車電動化をぶち上げたということでないならば、何と何をどうして温室効果ガス50年実質ゼロを達成する計画なのか、そして想定する将来の姿がどういうものなのか説明して、その中の自動車についてはこうするというような政策目標発表の仕方をして欲しいわけである。思い付き的展開でない達成見通しのある計画であることを納得・理解したいと思っている。

補足1: 
日本自動車工業会会長も懸念を表明したようである
2020.12.18
17日、日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)が、2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す政府目標に関し「エネルギー政策の大変革なしにはできない」と強調したそうである。

補足2: 
大雪で車が立往生、停電も発生
2021.01.11
寒波襲来で高速道などで車が千台以上立ち往生し自衛隊に除雪依頼している。電気自動車になったらこういうときどうなるかと心配の声も聞かれる。また再生エネルギーによる発電設備の耐候性も気になる。車が充電できないあるいは停電時の家の寒さ対策などに備えておくべき温室効果ガスを出さない方法や態勢はどういうものなのか気になる。


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