移住して20数年の今年、後期高齢者と分類される身になった。9月の敬老の日にはまだ私は後期高齢者ではなかったが、今年か今年度かに後期高齢者なれば敬老会対象者ということらしく、集落の敬老会への招待状が来た。私はまだ後期高齢者という自覚が薄く欠席することにした。多分今後も自分の活力や気力に問題はないと思っている間は後期高齢者と呼ばれることに違和感を感じるだろうから欠席することになると思われる。
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簡易書留で75歳の誕生日二週間前に送付された後期高齢者医療被保険者証 |
私はいま後期高齢者という身に分類されるようになって、後期高齢者とは何ぞやと皮肉った解釈をしてみれば、後期高齢者とは年齢を根拠として死期到来のマジックナンバー点灯間近リストに入れられたひと、および介助・介護対象候補者リストに入れられたひと、という感じである。祝われることには違和感がある。私はそういう類の行事よりは何気ない配慮が働いているということが感じられる日常の雰囲気・環境の中で暮らしたい。
後期高齢者対象のケアが必要になるまでは、社会・行政・地域としては後期高齢者を、コンピューターでいう表に見えないバックグラウンドサービスのようなかたちで、常時ウォッチしケア相談が必要そうになったらそのとき声掛けをしてくれると安心で助かる。私は我慢するたちだから、多分そうでないと一人暮らしだったら孤独死するまで我慢するようなことになると同じような精神状態になっているかも知れないからである。
後期高齢者になったあとの変化はと言えば、今までは健康保険証はいわゆる国民健康保険被保険者証と国民保険高齢受給者証(負担1割)がセットでだったのだが、後期高齢者医療被保険者証(負担1割)ひとつになったくらいである。
さて、私が後期高齢者という身になったわけだが、移住以来20数年を過ごしてのいまの心境を詠んだ戯れ歌である。
こしかたを はじいりながら うつりすむ
くいなくわらう さいごくるらむ
(来し方を 恥じ入りながら 移り住む
悔いなく笑う 最期来るらむ) |
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