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  たわごと編: No.201  
  2013.12.30 安倍首相靖国参拝_英霊は心配している気がする  
 
  安倍内閣総理大臣が12月26日靖国神社を内閣総理大臣として参拝した。そしてそれに関する談話も発表されたが、海外諸国でいまのところそれに表向き理解を示す国はないようである。私は言ってる内容は正しいとは思うが、それを受け取る側がどのように思うかについての考えが甘いように思われる。前回の首相在任時参拝しなかったのは痛恨の極みだと言っていたことはだいぶ前から報道に出ていたが、それは首相個人の感情で言っていたように思える。在任時国家のリーダーとしての政治的判断ではしてこなかったわけである。しかし今回については国家のリーダーとして政治的に判断したのだという談話まで用意した参拝だった。

哀悼の誠を捧げる、不戦の誓いをするその内容には誰でも反対できない。しかしそれを政治的影響に対する配慮をせずにすることは、首相としては問題である。首相の痛恨の思いを政治的に晴らして国家を苦境に陥れることについてどう考えているのかということである。私はいわゆる英霊は首相の行為を肯定しないと思っている。国の平和と残された家族の幸せを願って亡くなっていったひとたちは、自分たちに不戦の誓いだと言いつつ祈ってくれることが再び戦いを招くことにつながるかもしれないとなれば、参拝は止めてくれと言うのではないかと思っている。

首相は参拝後に発生する反応に対する対応策に成算があって参拝の政治的決断をしたのであれば、その効果が現れるのはいつごろになるのだろうか。早くその結果が見たいものである。不戦の誓いで祈る場が再び戦争を招くことにつながる場だったということのないように願うものである。またA級戦犯合祀や政治家・首相の参拝に執着する遺族・遺族会などは自分たちの思いが再び戦争を招くことにつながらないように、あまり要人に祈りを求め過ぎないように配慮してくれたらと思わずにいられない。

痛恨を晴らすということを念願とすると聞くと、韓国や中国の歴史認識を言い募って止まない態度とあまり変わらない感じがしないでもない。いまの彼我の現在のあり方や未来を見るより変えようのない過去をあまりに強調しすぎている感がするのである。よく未来志向でと言うが、互いにその未来をどう思い描いているのか、それが問題である。日本はどういう未来へのアプローチをしていくかを世界中に広く示しながらそれへの良い評価を得ていくしかないのに、今回の参拝では海外諸国でほとんどそれに理解を示す国はないようなことをしでかしてしまったようで心配である。

補足1: 韓国経済の破綻で日本が支援しない状況になることに失望とか
2013.12.30
中国、韓国以外の国などが今回の靖国参拝を理解しないようなコメントをしているのは、韓国に出資の自国金融機関などが韓国経済破綻のツケを日本に回せなくなると困るからという見方がある。安倍首相がそういうことがあるぞと警告したのだとしたら、遠くの国などを含む各国のコメントは中国、韓国をなだめる逆説的コメントなのかも知れない。

補足2: ダボスで安倍首相が不用意な発言か
2014.01.24
ダボス会議に出席した安倍首相が現在の日中関係を記者に問われ、第1次世界大戦で戦う前の英国とドイツの関係と似た状況だと発言したとして物議をかもしている。その騒動に対し菅官房長官が首相発言の全文を読み上げた上で、第一次大戦のようなことにしてはならないという意味で言っている。首相の発言は全くおかしくない。事実をちゃんと書いてほしいと反論した。また、首相は外国メディアの質問に対し100年前に起きた第一次大戦に至る英独関係の歴史的事実を説明しその上で、日中間の連携の重要性を訴え、問題があるときには相互のコミュニケーションを緊密にすることが必要だと強調したのであって、同じような状況といった表現は一切使わなかったということである(2014.01.25 追:通訳が自分の判断で追加したという報道があった)。その釈明が真意だとしても、その発言が通じるような下地を固めずに誰かが言っていたようなことを自分の言葉として軽く口にした印象は拭えない。
(2014.01.28 追:記者の日中は武力衝突に発展する可能性があるかないかの質問に安倍首相がまずはじめにないと否定することをせず英独関係になぞらえる発言をしたのが問題の発端ということらしい。質問への答えを最初に言わず自分の言いたい言い訳や理由をまず言って結論を後回しにしてその結論の影響を緩和しようとする日本人的な話法は外人記者あるいは外国には通用しないということである。安倍首相のコミュニケーション能力に問題があるようである。)

補足3: なぜ中国人は世界で嫌われるのか_中国メディアでの話題
2014.05.17
ネット記事に中国人は世界中で嫌われているが、日本人が嫌われているのは中国でだけだ。中国人は平和をこんなにも愛しているのにというのがあった。愛し方に問題があるのである。相手に無理強いしたり乱暴に扱えば、いくら自分が愛しているからと言っても一方的でストーカーと嫌われDVだと言って恋人に逃げられるわけである。自分の愛を受け入れてくれるかどうかは相手の気持ち次第なのに、自分の気持ちだけで相手に迫るから嫌われるのである。

    No.201ap  (2014.02.12)
    The counter argument (against the persistent claims made by Chinese government)


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