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  偏見ご免のたわごと編:  No.358
楽しい日本_結局は経済問題なのでは  2025.02.10
  日経新聞の2月3日の記事に石破総理の言う「楽しい日本」に関する記事があって、その一部が私の目を引いた。その部分には以下のようにあった。楽しい日本を実現するの政策の核心は「地方創生2.0」これを「令和の日本列島改造」として強力に進める。列島改造の5本柱として①女性や若者にも選ばれる地方、②産官学の地方移転と創生、③地方イノベーション創生構想、④新時代のインフラ整備、⑤広域リージョン創生とあって、ではどうやってそれを実現するのかというところである。

楽しい日本にするための地方創生とは地方中核都市の機能を強化して魅力を高め人材を中央から分散させたいという印象である。それはそれでやってもらえばよいのだが、地方都市やそこに近い土地と違いその恩恵も受けられそうもない離島に住む私の感想を言わせてもらえば、もう少し住民の暮らしやすさあるいは生きやすさの面からのアプローチもあってよいのではないかという感じがしている。

何が楽しいかはひとそれぞれだから、それぞれのひとが生きたいように生きられればそれぞれのひとが楽しく暮らしていると感じるのではないかということである。どこに住んでいようがそれぞれが食うに困らずやりたいようにして暮らすことが出来ればよいわけである。5本柱は地方都市みたいなものを想定させられるのが気になるが、どこに暮らしていてもそこに住みながら望む教育が受けられ望む仕事に就けそれなりの収入が得られるようにしようということだとしても、やはりどうやってそれを実現するのかよく分からない。

だがこれがまず前提だというものはありそうである。いまの時点でそこに住んでもよいかなと思えなければそこからひとは出て行くし移って来る人もいないわけである。つまりはその地でいまでもそれなりに暮らしていけるお金が得られるかどうかということである。学校や企業を誘致しそれが活動できるような環境にする前に、その地にいても都会レベルの教育を受けられそれなりのお金を得られる仕事に就けないとひとはその前に出て行ってしまい寂れるわけである。まずはどこにいてもそれなりに生きたいように生きて行けるお金が得られるかどうかということである。つまりはそれなりの収入がいまの時点で保証されないと難しいのではないかということである。

ということであればまずは個人の収入が上がる政策をしなければならないわけである。つまり日本経済を立て直し国民の手取りを増やして企業であれ国民であれそれぞれがやりたいようにあるいは生きたいように活動出来るような国にまずしないと現状から脱却し自分の住む地方を発展させようあるいは都会から出て地方へも発展しようという環境は生まれないのではないかという気がするわけである。特に地方都市やそこに近い土地から離れた離島に住む私は当地の創生が如何に果たされるのかそこが気になってしまうわけである。

ところで私がいま楽しくない気分の最大のものは、運転出来なくなる不安である。ゴミステーションまで数百m、クルマがなくては坂道あるいは炎天下での歩行運搬は苦痛である。運行本数の少ないバスはあってもバス停も数百mのところにあり歩いて行くのはゴミ捨て同様かなり大変である。クルマがなくては5km以上離れたスーパーでの買い物をどうしようかと悩む、医者通いもどうしようかと悩む。都会の事故から発想した認知機能検査のようだが田舎暮らしでクルマしか頼れない高齢者にはストレスである。また眼科も簡単に受診できないなかで目が衰えていたら免許はどうなると心配になる。クルマがらみで楽しくない気分いっぱいである。


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