|
1月4日今年初めてスーパーに買い物に行ったが、屋久島フェリー2の無期欠航状態を受けてかわが家で買いたい生鮮食品類の棚が空に近い状況だった。運航する他の定期船も年末年始には運休だったりして物資の輸送が需要に対応していないようだった。きちんと毎日大量の物資を輸送する体制が崩れるとこういうことになるわけである。これはどこがするべきものなのか知らないが非常事態あるいは災害や事故への対応計画が平常時に策定されておらず体制が準備されていないことを露呈してしまったように思われる。平常時でも天候などの理由で欠航が連続しても、船が来ないのはあったりまえだと思わずそこから教訓を汲み取り思考展開して最悪事態に備えようと発想出来る人材が欠けているのか不遇をかこっているのかも知れない。
今回の屋久島フェリー2の無期欠航事態の推移について、私が知った情報から見た経緯は以下のようである。
2024.10.07
折田汽船によれば、10月4日(金)鹿児島港入港後、エンジンの定期点検中にエンジンと減速機を接続する部分において不具合を発見。航海に支障をきたす重要な箇所のため今後メーカーに部品発注の上、修理を行うことにしたということである。
(現在部品の納期と修理工事のスケジュール調整を行っており、欠航の期間:2024年10月5日から当面の間。)
(私のコメント)そしてスケジュールが決まり次第早急に知らせるとあったが、2025.01.06現在私の知るところでは情報は未だないようである。ということは運航再開の目途はいまのところ立っていないようである。私は折田汽船のこういう事態への事前検討がなされていないあるいはなされて来なかったのではないかという印象を持っている。最短時日で復旧出来るような船舶仕様の選択からして間違ったのではないかという気がしている。
2024.10.09
屋久島観光協会からのフェリー屋久島2故障に伴う臨時便運航の案内で、鹿商海運㈱の「ぶーげんびりあ」が運航することになったという情報を知った。
(私のコメント)ぶーげんびりあは鹿児島・種子島間を運航しているフェリーだが、月・水・金の週3日鹿児島・屋久島間で運行することになった。他にフェリー・はいびすかすが定期で鹿児島・種子島・屋久島間を運航しており鹿児島発日曜は欠航なので屋久島では月曜朝着の便がないが、他の曜日は毎朝屋久島着の便がある。ただ輸送容量や船舶設備の問題で屋久島フェリー2の欠航を補完するには十分ではないようである。
2024.12.04
南日本新聞のネット記事に「2,3日で届くネット注文が2~3週間に…フェリー屋久島2欠航2カ月 島の生活への影響が長期化」という記事が出た。記事には「屋久島では生鮮食品を中心に供給が減り、宅配便の遅れも目立つなど住民生活に影を落とす。運航する折田汽船によると、再開時期は未定。冬場の特産品出荷を控え、いつまで続くのか、行政の支援はと、地場産業への影響を懸念する声も漏れる。」とあった。
(私のコメント)私は以前から危惧して記事を書いたりして来た。だがこういうことは十分に予想されていたのに鹿児島の新聞社でもこういう事態にならないと報道が出ない。あまり住民の生活などに関心はないようである。もっと以前から長期欠航があったりしたときに問題意識を以って警告を発するくらいのジャーナリズム意識はないのかといぶかしい思いを持ってしまった。
2024.12.12
ネットニュースの記事に、「折田汽船と同じ市丸グループのコスモラインはフェリー・プリンセスわかさの屋久島寄港へ向け事業計画変更の申請手続きを進めており来年1月中旬をめどに運航したいと考えているということである。わかさは現在、鹿児島・種子島間を週6便で結び、屋久島寄港はわかさの運休日にあたる日曜日で調整中ということである。
(私のコメント)この報道によれば、日曜日に屋久島へ来る便が1便増えるようであるが、私には輸送能力などよく分からないので、ぶーげんびりあ、はいびすかす、わかさの3隻で屋久島2無期欠航の影響がどれくらい改善されるのか分からない。輸送能力の改善見通しも同時に報道して欲しい、それも住民の日常生活がどれくらい改善されるのかの情報が私は知りたいわけである。
2024.12.21
ニュースブログで知った情報。「フェリー屋久島2の長期欠航を受け、屋久島町は20日、代替輸送手段として貨物船ぶーげんびりあの臨時運航を継続させる関連経費1億1550万円の支出を決めた。来年1月末までの分で事業者と早期に運航・荷役業務の委託契約を結ぶ考え」だということである。
(私のコメント)
私はこの記事で屋久島町のフェリー屋久島2の無期欠航事態への対応は、貨物船ぶーげんびりあを屋久島へ臨時運行してもらうということで、その対価はこのくらいだということを知ったわけである。それが屋久島町の異常事態発生時の対応のようだが、泥縄式みたいに見えて事前にいろいろな事態を想定して対策を検討していたように思えない。いま出す金の一部でも事前の検討に使っていればもっとよい立ち回りが出来たのではないか。県も町も建前として住民あって存在しているのだからもう少し私のような動きの鈍い高齢住民の生活維持についても鋭い感覚を持って事前に対策を練っておいて欲しいと思ったことである。能登で住民が困っているのに対応が遅いというはなしを聞くが平素の対策検討に手が回らないという状況はいずこでもあるのかも知れない。
補足1: 運航再開3月中とか_補修部品納入予定は3月25日ころ
2025.01.08
昨日折田汽船が補修部品納入が3月25日ころで運航の再開が3月中になる見込みだと発表したそうである。それを受けての屋久島町の情報では鹿商海運に定期船「はいびすかす」に加え貨物船「ぶーげんびりあ」の臨時運航継続を要請中、またまもなくコスモラインの「プリンセスわかさ」も臨時運航を行う予定だということである。
補足2: 県と屋久島町の連絡会_復旧の目途が立ってから設置とは
2025.01.09
昨日のニュースによれば、フェリー屋久島2の欠航に関する県と屋久島町の連絡会が設置されたそうである。約3ヶ月経って復旧の目途が経ってから設置とは遅きに失していやしないか。能登で国道寸断で輸送が途絶したのとフェリー屋久島2の長期欠航は似たようなものだと思うのだが、たいしたことはないとの認識だったみたいで気になる。
(関連記事)
屋久島暮らし残照録・偏見ご免のたわごと編:
No.289 フェリー欠航_対策はあるのか (2024.03.21)
No.344 海上物資輸送_ここのところの天候不良などで滞っている問題 (2024.12.02)
. |
|
|