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バイデン米国大統領が物忘れなどがひどいと認知症疑惑が世間をにぎわしている。多分次期米国大統領に当選はしない感じがするので、任期切れまでに変な決断をしないでいてくれればあるいはケイン号の反乱みたいな事態が起こらないことを願うしかなさそうである。
高齢者の認知機能の低下とは、物事を記憶する、言葉を使う、計算する、問題を解決するために深く考えるなどの頭の働きの低下を指すらしい。自動車運転には、運動機能、視覚機能の他に、認知機能として、計画能力、注意の維持、選択、分配、転換機能、ワーキングメモリー、遂行機能、視空間認知機能、短期記憶、長期記憶、展望記憶、道具の操作能力、感情のコントロール能力、自己認識能力を必要とすると言われている。
そしてわれわれ高齢者の受ける自動車免許更新時の認知機能検査では、そのうち主に記憶力を検査しているように思えるが、バイデン大統領が物忘れがひどいと言われているところを見るとわれわれが検査されている記憶力が低下しているということかも知れない。私はそのときどきの記憶力の低下が即運転に支障を来す原因だという見解に疑問を持っている。最近見たテレビでも認知機能が低下している高齢者より問題なしの高齢者の方が事故率が高いので認知機能検査の効果は疑問だと交通問題の専門家が言っていた。
高齢になって記憶力が低下すれば判断力が鈍くなるのではないかということで、高齢者の記憶力を調べたりしても、それが実証されているわけではなく高齢者に対するいわゆる固定観念でそう見てしまっているようである。そういう観点からはバイデン大統領への認知症疑惑も体力や肉体的な俊敏さや速度の衰えが判断力を鈍らせるという固定観念から出ているのかも知れない。
ネットで見たある大学の医師が書いていた記事によれば、老化現象はホモサピエンスの精神活動を左右する脳にはそれほど影響を与えないということは古代から言われていたことだそうである。キケロ曰く、「偉大な事業を成し遂げさせるものは、体力でもなければ肉体的な俊敏さや速度でもなく、英知や先見の明や判断力といったほかの特色によるなのだ。そしてそれは年寄りが持たないどころか、大いに発揮することができるのだ。」ということらしい。高齢者の「何が問題かを見分ける能力」は若者よりも勝るということのようである。
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