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  偏見ご免のたわごと編:  No.265ap
少子化の根本問題_人類存続を願わないひと  2024.04.22
  国会では少子化対策の支援金制度が議論されている。法案は衆議院を通過した。子どもは将来の社会を支える国の宝である。全員が健全に育って社会のために働いてくれるようになってくれるように社会で育てるのは国民の責任である。だから子育て支援に出来るみんなにお金を出してもらうことにする制度を作ろうとしているわけである。

少子化が大分前から日本では問題になっている。結婚しないあるいは出来ないひとが多くなれば少子化になる。結婚しても子どもを持ったとして、離婚して働きながら子育てするのが大変とか結婚していても共働きで子育てが大変。これは経済的問題が大きいので支援金のはなしになっているのだが、子育ては大変というその噂が非婚化傾向を生みそれが少子化を促進する。

少子化を止めるには結婚して子どもを持って育ててもらわなければならない。夫婦で儲ける子どもの数は時代でそんなに変わっていないというはなしがあるからそういうことになる。いま子どもを育てているひとには支援金は有効かも知れない。しかしそれだけでが少子化を止めるだけの効果はないわけである。いまの核家族化の中で夫婦共にあるいは片親で働きながら経済的に成立する家庭を営む支援策にとどまると思われる。

思うに少子化対策のためにはとにかく女性に子どもを産んでもらわなければならない。結婚のかたちあるいは妊娠に至る経緯を問わず生まれた子どもは社会で育てるというその意味を具体的かたちにするしかない。それには夫婦あるいはカップルあるいは生んだ女性が経済的問題その他がある場合にはその問題を解決する責任は国が持つしかない。

それはそれとして、NHKがやっている日本人の日本人の意識調査で結婚することを必ずしも必要はないと考える人が平成の時代に増え続け70%近くにのぼっているということである。また必ずしも子どもを持たなくてよいという人は60%だったということである。それを見て私は、結婚や子どもを持つことについてメリットはあるいはデメリットはどうかで判断したり、自分のしたいことをするあるいは自分がなりたい人間になって自己実現する欲求達成を阻害するというように思い込んで、自分の満足を得ることを優先して何ら疑問を持たない人間が蔓延しているのではないかという気がしたわけである。

自分が生まれて来た幸せを喜びながら自分が人生を楽しむ。それはそれで価値があることである。だが、結婚あるいは子どもを儲けることを避けてそれを達成することが人間の価値でそれぞれの人間の勝手であるという考え方が蔓延してのことことなら間違っているのではないかと思うわけである。

人類の存続を願わないひとを作り出す思想や時代の流れは阻止すべきではないのかという気がしてならないわけである。いまの時代に合った家庭を持ちあるいは子どもを産み育て易い社会を作るのはやらなければならないことだが、それをしたって子どもを儲ける気がないなら効果はないわけである。人類存続を望むなら人間としてなすべき義務があるということを知るあるいは知らしめるしかないわけである。法律とか制度で解決しないだろうこの問題が少子化問題の根本課題ではないかという気がしている。


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