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  偏見ご免のたわごと編:  No.156
宗教団体の政治活動_他の団体などとの違い 2022.07.26
  今回、安倍元首相の殺害事件でクローズアップされたいわゆる統一教会はその悪質商法や献金強要被害で問題視されていている宗教団体だが、そういう団体に政治家が信用を与えるような言動をとるのは大問題だとしてメディアや国会で問題究明の動きが活発化している。大体は宗教団体はその関連団体を介して政治家にアプローチするのが常套手段のようだが、そういう関連団体は宗教団体と見做すようになっているのかどうか知らないが、「宗教団体」が何とかホールディング会社で「傘下の関連団体」はその会社が支配権を持つ傘下会社と同じ位置づけだと思って政治家は慎重を期していないのか気になるところである。

以前、公明党と創価学会の関係が話題になったときに、公明党は政党が宗教に口を出すことを禁じているけれども宗教団体が特定の政党を支持することは政教分離の原則に反しないとの見解を出している。「政治権力による特定の宗教団体への特権授与、宗教活動・宗教教育」は✕、「宗教団体の政治権力の行使」は✕、「宗教団体や信仰を持つ人の政治活動」は ○、ということのようである。つまり政治家あるいは政党が宗教の信者あるいはその集まりであったり宗教団体と政治権力を繋ぐ媒介役であったりすることは禁じられていないと言っているわけである。

私は、その他の団体でも政治家あるいは政党がある種団体の一員あるいはその組織員の集まりであったりある種団体と政治権力を繋ぐ媒介役であったりすることは、いまの政治状況では当たり前のようになっていると思っている。政党というのは何らかの利害が一致するものがその目的のために組織するわけだからそれがダメということにはならないわけである。そこで宗教団体とその他の団体で何が違うのか知りたいと思うわけである。

宗教団体が集めた非課税の金を使い政治的影響力を自由に行使出来るのは妥当か。他の団体でも賛同する企業や個人などから集めた金を使い政治的影響力を自由に行使出来るが、宗教団体で何が問題なのか。非課税が問題なのか。

特定の宗教団体が政権与党の後ろ盾になるのは妥当なのか。あるいは警察に対して影響力のある議員に集中的に献金をし支援をしたり、総務行政に影響力のある議員に集中的に献金して取り締まりやメディアの批判を緩めることを狙うのは妥当なのか。他の団体例えば医師会が推す議員に集中的に寄付したり支援したりしている。労働団体も押す議員に集中的に寄付したり支援している。議員は支援者あるいは支持団体あるいは所属政党が期待する政治活動をすることは当然のことのように思えるが、宗教団体で何が問題なのか。宗教団体の信者あるいはその団体信者からなる政党が巨大で政治を左右する政権与党に入れることあるいは入っていることが問題なのか。

宗教団体はいわゆる教祖の言うことに信者が従うことがで成立している。だから教祖が号令を出して信者の投票行動を左右すれば民主的な政治が損なわれる。政治献金、信者の投票行動、信者による選挙活動支援など思いのままである。政治家の宗教団体依存は政治権力の特定宗教の庇護あるいは布教名目で行われる違法行為見逃しなどの弊害をもたらす可能性がある。この点については他の団体は、一応会長なり委員長なりはそれなりに民主的に選ばれてなるし任期も決まっていて終身制ではないし、団体の方針も合議制で決定され独裁的になされるものではない。

そういう観点からは、宗教団体は民主主義と相いれない独裁主義だから、団体内部ではその独裁の行使は容認されても、ひとたび団体外部とかかわりを持つ場合にはその独裁の延長にある活動は認められないということかも知れない。日本のいまの政治は民主主義が建前であるから、政治への参画に教祖の独裁に従う宗教団体や信者の政治活動は、政治家あるいは政党が宗教の信者あるいはその集まりである場合、その政治家や政党が宗教団体と政治権力を繋ぐ媒介役を果たすについても、それが教祖の独裁の支配下にあるとすれば禁じられていないとは言い難いような気もする。


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