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  たわごと編: No.436  
  2017.11.27 少子高齢化_日本の先行きや如何  
 
  「未来の年表・人口減少日本でこれから起きること」(河合雅司著・講談社現代新書)という本を読んだ。日本はいままでの少子化傾向で若い世代の人口が少なくなってきている。その結果高齢になるひとは多いのに将来それを支える若いひとが少ないということになっている。そういう日本の喫緊の課題として、・出生数の減少・高齢者の激増、・勤労世代(20~64歳)の激減による社会の支え手不足、・以上が絡み合って起こる人口減少、を指摘し論じている。

私も何となく世間でよく言われている少子高齢化という言葉を使っていたが、この本を読んで少子化と高齢化は別の問題であるということが理解できた。高齢化すなわち高齢者が増えるのは、すでにこの世に存在する人が歳を重ねる結果起こるのだから、少子化対策をすればよいと誤解してこどもの数を増やしたからといって高齢者の数が減るわけではない。

また、少子化はこれまでの少子化の影響で「未来の母親」となる女児が減ってしまっているから、一人の女性が出産する子どもの数を多少増やす対策をしても(例えば合計特殊出生率を1.88程度に上げても)日本全体では出生数が増加せず減少していくことになる(2.07で現状維持、人口増加には3以上が必要)。ただし、高齢化率(総人口に占める高齢者の割合)は少子化対策をして子どもの数を増やせば多少その上昇は抑えられる。しかし高齢者が減るわけではないから、少子化対策が高齢化対策になるわけではないということである。

いまの日本の課題は、人口の絶対数が激減したり、高齢者が激増したりすることによって生じる弊害にどう対応していくかということだが、経済が成長しても、少子化に歯止めがかかるわけではないし、高齢者の激増スピードが緩むわけではないから、国あるいは政府の主張するような経済成長が有力な処方箋とはなり難いようである。

この本には、これから起きることがいろいろ述べられており、日本が人口激減後を見据えたコンパクトで効率的な国への作り替えのためにいま取り組むべきこと・処方箋が提示されている。国あるいは政府はまず弊害の起こる因果関係をよく見極めその原因を認識して対策をしていくことが重要ということのようだが、私には国あるいは政府の現状の少子高齢化対策とか経済成長とか地方創生その他の施策・スローガンの的が日本の長期的なあり方の先にあるように思えず、日本の先行きは暗いのではないかという感じが残ってしまった。


補足: 
子や孫には3人くらい子どもを
2019.05.30
失言で辞任した桜田元大臣が、あるパーティーで少子化問題に言及し皆さんの子や孫にこどもは3人くらいつくってと挨拶したらしい。それが失言だと問題になっているようである。少子化に言及してその発言が問題になったのは麻生副総理とか他にもいる。少子化は何とかしなくては、少子化になるということはこういう懸念があるということを、分かりやすく伝える例えが適切でないということで、その言葉が問題視されているように見える。発言を問題視するメディアや野党は少子化をどうするかという本来的問題の提起の方を重要視してその議論を深めて欲しいのだが、失言を面白可笑しい話題どまりの批判で自分たちの存在証明にしている感がある。実効ある現実的総合的少子化対策を提言して見せてほしいものである。私は多分に、そうしないから少子化対策に協力してと政府や与党の人間が卑近な例で問題の深刻さを知らしめようとして失言も出て来ているのではないかという風にも思える。


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