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・こどもはいらないと言うひと・
先日テレビ(…地球便)を見ていたら、海外で音楽活動をしている女性の取材番組をやっていた。結婚していて夫(外国人)も音楽家で一緒に活動しているということである。そして音楽活動を続けていく人生のために夫婦で子供はつくらないことを選んだというようなことを言っていた。
私は健康や年齢上の問題だとか暮らしていけないほどの貧困その他まったくの止むを得ざる事情でもない限り、ひとは結婚(実質的意味で)したならこどもを持ちたいと思ってほしい。自分は生まれて来たのに自分にこどもは生まれて来なくてもよいと言うひとは自分勝手すぎると思っている。極端に考えればおかしいことが分かる。全員が夢や楽しみのためにこどもを作らないことを選べば人間は滅びていく。自分の夢や楽しみを追求しようとする選択は周りに自分の夢や楽しみを与えてくれるひとがいなくなってもよいという選択をしていることになるわけである。
結婚しているのだから男女の愛やセックスの喜びを享受しているのだろうに、子育てをする人間としての基本的役目は放棄するということを平然と言うことに私は違和感を持ったのである。しかし自然の仕組みでは働かないアリの存在と同様こどもを作らないひとの存在もなにがしかの役目を果たしているのかも知れない。もしそうなら特に有名人などのように周囲に影響力のあるひとはこどもを作らない選択を当然のように言うのは控え、働かないアりがその理由を言わないようにただその選択を生きてくれればよいと思うわけである。
・沖縄米軍基地即時撤廃と言うひと・
これもテレビで、沖縄米軍基地即時撤廃と主張する言論人が出て対話する番組(橋下x羽鳥の・・・)を見た。そのなかで沖縄の民意を尊重しろというはなしに対して対話相手は国のことは沖縄だけで決めるものではない。日本全国がそうだというような選挙結果が出るようになれば別だが、それは望めない。どうしても沖縄の言うとおりにしろというならば沖縄独立の住民投票をして独立という結果を出し、それをもって政府に迫るしかないというはなしをしていた。
私が思うに、政府は沖縄の負担については大きな配慮をして来たし、これからもそうするはずである。そして沖縄にはそれでも足りない足りないと言えば表だって反論されないことをいいことに言いたい放題の印象がある。沖縄に独立を問う覚悟があるのか。独立したら中国の支配圏に入る可能性がある。その前に日米と中国でひと悶着あるかも知れない。なにしろ中国は尖閣や沖縄は自国のものだと公言している。件の沖縄米軍基地即時撤廃と主張する言論人はその先のことは考えていない感じだった。自主防衛論者ということだったが、近年の選挙結果が沖縄の民意だとそこだけをよりどころに撤廃と言っている印象で深い方法論は感じられなかった。少数のときは少数意見を尊重しろ、そして局所的に過半数を制したら、それが国民全体の民意だと言うがごとき主張に似て説得性に欠ける。(付:沖縄にだって、翁長知事に投票しなかった人はいるはずだが翁長知事はそのいわゆる少数意見を尊重しているように見えない印象がある。沖縄の中の少数意見、国の中の少数意見としての沖縄の意見、似たような構図に見えるが。)
嫌だ嫌だだけではものごとは解決しない。米軍基地反対、自衛隊駐留反対、防衛力増強反対、そしてその先の日本はどうなる。基地がなく戦争もない、それは理想だが世界を相手にそれを実現するのは至難の業である。沖縄の思い通りになってくれる保証はない。現実的なプロセスをどうするのか。その過程で発生予想される障害にどう対処するのか。障害を潜り抜けながら変化していくプロセスを進めた結果、到達したあとの姿はどうなるのか。私はそれが想像できない主張には危険感があって国民が納得しないと思っている。政府の地道に段階的に進める姿勢の方が将来の到達状況が想像できる感じがある。だから沖縄米軍基地即時撤廃や辺野古移設反対を主張する政治勢力の支持が全国的に広がらないのだと思っている。
以上、テレビ番組を見ての、言葉尻を捉えての感想である。
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