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4月21日衆議院沖縄3区の補欠選挙がある。玉城知事が去年の知事選挙に立候補して失職したことに伴うものだが、基地問題が争点になっているようである。私は前の知事選でもそうだったが、今回の補選で基地問題が争点になっているという報道を見て、違和感を持っている。
私は選挙に於いて、その前提をはっきりしてから主張して欲しいと思っている。私の思うに、いまの地元の思いとその思いを主張できる日本であることが前提である。いまの周辺情勢から見て、それは日本であることがよいか中国であることがよいかということに置き換えられるように思っている。
それを知事ははっきりさせて知事選に臨むべきだったし、今回の補選候補者もそれをはっきりさせるべきである。そして私は日本がよいと言うなら、日本を守るためにどうするのがよいと考えているのかその具体的守り方の方策について明言してもらいたい。その上で基地問題との関係を具体的かつ現実的に論じてほしいと思っている。
中国は日本には沖縄の領有権はないと主張しており、米軍が沖縄からいなくなれば中国軍が侵攻して来るのは必定と言われている。それにどう対応して行くのか、嫌なものは嫌だ言ってもそういう言論や活動が許される日本を守る気があるのかどうかが、まず初めに問われるべきである。その前提をあいまいにして、いまの嫌だを論じていたら将来沖縄は日本でなくなるかも知れないわけである。
誰でも戦争は嫌だし、基地がそばにあるのも嫌である。個人の気持ちと全体の都合は大方は対立する。個人の思いは優先したいが、それを優先したがために、そうできる将来を壊してしまうかも知れないとしたら、一考してここは全体の都合も受け入れてみることを考える必要があると私は思っている。チベットやウィグルのようになる恐れがあるかも知れないくらいの想像力は持ってほしいと思っている。
補足1: 衆議院沖縄3区補選_辺野古移設反対の屋良氏当選
2019.04.22
かなりの野党が統一して応援している辺野古移設反対の屋良氏(無所属で立候補だが、自由党員らしい)が当選した。テレビ・インタビューでは現実的・具体的に基地負担軽減を進めたいと言っていた。選挙一週間くらい前、玉城知事が沖縄の米軍撤退は現実的でないと発言しているという報道があった。併せて考えれば、沖縄と国・政府そしてアメリカがWin・Winとなる解決策に現実的・具体的に導けるかどうかが課題ということになる。特に日本全体としての心配と沖縄の思いが折り合えない限り対立は続くことになると思われる。
私は共闘で応援するいくつか野党(立憲、国民、共産、自由)の中に、中国に行って自分は中国の野戦軍司令官だとか発言した人物の党もあり、また私が全くその党内体制が信じられない共産党も入っているから、沖縄と国・政府そしてアメリカがWin・Winとなる解決策を望む見解が応援野党間で統一されているかについては疑問を持っている。野党共闘応援はただ野党の息がかかっている候補を当選させたかっただけではなかったかと訝っている。
補足2: 沖縄県知事選_辺野古移設反対の玉城知事再選
2022.09.14
11日の県知事選で辺野古移設反対の玉城知事が再選された。日本政府は辺野古移設が唯一の解決策との見解を変える気はないと表明している。その一方、近年米中軍事バランスの急激な変化に対応して米軍そして海兵隊の対中戦略が抜本的に修正されて来ているので、海兵隊にとって普天間基地に代わる新航空基地は必要条件なくなって来たのではないかと見る向きもある。従来想定の作戦概念では中国軍に撃破されることが十二分に予想される状況となってしまったので、米軍そして海兵隊は対中戦略を中国の対米戦略の裏返しとなる接近阻止戦略に転換したということである。
本当にそういう状況変化の流れにあってアメリカが辺野古にこだわらないならば、日本は辺野古移設にこだわり続ける必要はないわけである。そうであるならば、沖縄と国・政府そしてアメリカがWin・Winとなる今後の基地の現実的・具体的在り方を調整する方が、日本と国民にとって良いのではないかという気がする。私としては、日本の抑止力が向上・確保されればよいので、新たな対処法があって有効ならばそれはそれでよいと思っているのである。
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屋久島方丈記・偏見ご免のたわごと編:
No.204 日本の方がよいか中国の方がよいかが問われているか (2014.01.14)
No.389 いらないと言うひと_こどもはとか基地はとか (2017.02.20)
No.499 現実対応と理想_民意とは (2019.01.21)
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