2009年からわが家の庭に来るスズメバチの捕獲を始めたのだが、今年で4年目になる。以前私はスズメバチに刺されたことがある。それでわが家に出回るスズメバチを減らそうと思ってトラップを仕掛けて捕獲を始めたのである。そういう行動をし始めてからはスズメバチを刺激しないように注意しているせいか刺されていない。刺されたときは不用意に家の周囲に生えている木に絡みついたつる性の植物を取り除いたりする時に茂みを揺すったりしていたのである。
(写真・上左: 今年初めて掛かったのはコガタスズメバチ)
(写真・上右: 今年初めて掛かったオオスズメバチ_右側の大きい方)
(写真・下左: 今までで初めてかかったキイロスズメバチ)
(写真・下右: キイロスズメバチ_単眼周りが黒く、小楯板が黄色い)
今年始めてトラップに掛かったのは4月14日でコガタスズメバチ2頭である。5cmくらいあるオオスズメバチが掛かったのは4月21日である。昨年はそれ以前の年より出始めが遅かったのだが今年も遅いようである。ちなみに昨年はコガタスズメバチの出始めは4月16日、オオスズメバチは今年と同じ21日だった。
今年特記すべきは、4月23日にわが家で捕獲を始めて以来初めてキイロスズメバチ掛かったことである。この3年間キイロスズメバチは掛からなかったのでこの辺りにはいないものだと決めつけていたのだが、今年になってその認識を改めないといけないことになった。
キイロスズメバチは名のとおり一見するとやはり黄色という印象である。いままで捕獲のオオスズメバチ、コガタスズメバチ、ヒメスズメバチは脚が黒くて腹の黒い縞が太い感じだが、キイロスズメバチは脚が黄色で腹の黒い縞が細いからではないかと思われる。黄色と黒の縞模様のスズメバチは腹の先端が黒いとヒメスズメバチ、黄色いとオオスズメバチ、コガタスズメバチ、キイロスズメバチ、モンスズメバチということだが、キイロスズメバチとモンスズメバチは単眼の周りが黒地になっている。キイロスズメバチとモンスズメバチを見分けるには腹のくびれの前の胸部(小楯板)が黄色いのがキイロスズメバチ、黒いのがモンスズメバチである。
ちなみにオオスズメバチとコガタスズメバチは単眼周囲は地の黄色のままで顔の頭楯の口側の突起が二つならオオスズメバチ、三つならコガタスズメバチであるが、それよりもまず大きさが全然違うので大方見分けられる。ということで、わが家の辺りに出回っていない黄色と黒の縞模様のスズメバチはモンスズメバチだけということになった。
(写真・左: 右側に写っているのがシダクロスズメバチ_
洗っていて一対ハネが取れてしまっている。
左側に写っているのはチャイロスズメバチかもしれない)
(写真・右: シダクロスズメバチである証拠の頭の模様)
またスズメバチには褐色のチャイロスズメバチとか黒白の縞模様のクロスズメバチやシダクロスズメバチがいるということである。4月28日トラップの中を見ると黒っぽい小さな虫が掛かっていた。以前もこういう虫が掛っていることはあってなんかの小虫だと思って気に留めていなかったのだが、今回キイロスズメバチがはじめて掛かったので他の種類もいるのではないかと気になって調べてみた。腹が白黒の縞のは頭の模様からみてシダクロスズメバチだった。多分黒っぽいのは頭の模様がクロスズメバチの特徴に合わないのでチャイロスズメバチかもしれない。これらは全長1cmくらいである。こういうのもいるということは分かったが私としては従来通り危険なイメージのある黄色と黒の縞模様のスズメバチをウォッチしていくことにしようと思っている。
補足:
ヒメスズメバチの出始め
2012.05.23
今年は5月23日に初めて1頭掛かった。昨年は6月10日、一昨年は5月25日がわが家での出始めの日だった。
(関連記事)
屋久島方丈記・日誌編:
No.46 スズメバチ・今年は出始めが遅い (2011.04.25)
No.82 スズメバチ2011まとめ (2011.12.19)
No.113 オオカバフドロバチらしきハチが掛る (2012.07.16)
.