今年はスズメバチトラップに今までに掛からなかったハチが掛かるようになった。昨年までは掛からなかったキイロスズメバチは既に15頭くらい掛かっているし、小さくてあまり注目していないからフォローしていないのだがクロスズメバチも初めて掛かったのを見つけて以来多分幾つかは掛かっていると思われる。
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(トラップに掛かったオオカバフドロバチの全身と頭部) |
今回は頭部の黄色い部分が比較的小さいのが初めてかかったので何のハチかと調べてみた。ネット情報ではオオカバフドロバチ(スズメバチ科/ドロバチ科)のようである。(スズメバチ科/ドロバチ科)とあるのがよく分からないのだがスズメバチの系統のようでもある。体長約17~19mmで全体的に黒く、頭楯が黄色く腹部に黄色の横帯が2本あると説明されている。(スズメバチ科/ドロバチ科)とあるのでハチ毒が気になったが毒レベルはCとある。多分そんなに強くないということのようでフォローしなくてよさそうである。
本州、四国、九州の平地から山地まで汎く分布していて、島では佐渡、対馬、種子島、屋久島で記録されているとのことである。各種樹林とその林縁などに生息し、年1回6月~9月に見られるということなので、今回それが7月上旬にトラップに掛かることになってしまったようである。また成虫すなわち羽化した飛ぶハチは食植性でいろんな花の蜜を食すということなのでトラップの液の甘酸っぱい匂いに釣られてしまったと思われる。
幼虫は肉食性で母バチが麻酔し巣内に貯蔵したハマキガ、メイガ、ヤガ類の幼虫を食べるのだそうである。獲物の上に産みつけられた卵から孵った幼虫がそれを餌にして育つのだが、蛹になってからは3週間で羽化し成虫になるということである。越冬はいわゆるスズメバチが成虫でするのと違って幼虫でするということである。巣は竹筒や岩の隙間などを泥で仕切り、中に幼虫の餌をつめる。当初は3~4cmの煙突状の入り口をつくるが完成するとこれを取り除いて泥で上塗りする。巣を泥で作るからドロバチと呼ばれるのだが、当初の煙突状の入り口からエントツドロバチとも呼ばれているそうである。巣は毎年同じ場所につくることも多いらしい。
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屋久島方丈記・日誌編::
No.102
2012_スズメバチ出始める (2012.05.07)
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