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  日誌編 (with photo) ・ 偏見ご免のたわごと編  
  たわごと編: No.58  
  2011.07.11 馬毛島・米軍艦載機離発着訓練場候補地  
 
  馬毛島が米軍艦載機離発着訓練場候補に浮上してきているとの情報が出てから種子島・屋久島の自治体で反対表明がなされまた幾つかの団体が反対運動を展開している。心情的には基地を進んで誘致したいという人はいないと思われる。しかし国家的課題についてそれだけではすまない。賛成・反対の各意見がよく見えるかたちで論議されその結論が納得できるものであればそれでよい。私は基地化するしないのどちらでもよい。しかし多分絶対反対ということにはならないと思っている。

ある反対勢力の反対意見には、「昼夜にわたって集中的、連続的に実施される訓練による騒音被害はもちろん、事故の危険性、生態系への悪影響、農業および漁業、観光業といった地域経済へのダメージなど、種子島、屋久島に及ぼす負担は甚大なものがある」という理由が挙げられている。これを見ると、国の国防問題として取り組みと反対勢力の環境問題・経済問題としての取り組みで意見が対立していると表面的には見える。

本当にそういう理由で反対しているのなら、折り合いをつける余地はあるのかなと思える。そこで私が気になるのは反対勢力の国防に対する基本的認識である。国の提示する国防問題の具体的方針と課題に対し自分たちの考えを具体的に示して論議して欲しいと思っている。私はこの点については、自立できる日本になるまではいまのところ米国と同盟関係を維持するべきと思っているし、そのために内容・程度についての議論はあるとしても、必要な負担はすべきだと思っている。反対するについては日本自立までの将来そこに問題が生じさせない見通しの上でのことでないと困る。反対勢力のこの認識に疑問があれば反対運動自体を疑わざるを得ない。

私はそこが納得が出来るものであれば、賛成・反対の論議の方向が見えてくると思っている。安全性の問題はすなわち他所との相対的比較の問題になる。騒音の程度やその対策の問題も他所との相対的比較の問題になる。また馬毛島の自然は開発が進みもう論議する対象のようには見えないし、馬毛島から離れた種子島・屋久島の自然環境には基地化の影響はないと思われるから、残る経済面の問題は基地化による経済環境への影響とその対策の問題となる。いずれも具体的な比較評価や基地化賛否条件の効用評価が可能であると思われる。折り合いをつける余地があると思う所以である。

心情的には多少でも迷惑が掛かりそうなものは嫌である。なるべくなら他所にしてほしいと思うのは当然である。しかしどこかが引き受けなければならないならば、問題が比較的小さい場所の方が我慢せざるをえない。私は横浜に住んでいたし厚木基地の滑走路延長何キロかの小田急沿線に勤務していたことがある。たまに家近くを飛行機が飛ぶ時もあった。職場では真上を飛行機が飛んでうるさかった。しかしその周辺に多くが住み我慢もしている。基地があっても人はそこに家を建て移り住み企業も立地して繁栄している。これらを考えただけでも絶対反対はあり得ないから、折り合いをつける余地があると思っているのである。


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