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  たわごと編: No.65  
  2011.08.22 議長ブログと新聞記事  
 
  馬毛島基地化賛成の屋久島町議会議員にして現議長である人のブログで、新聞でそのブログのある発言を批判的に取り上げられたという記事に、少人数の繰り返し投稿なのでこれが炎上というレベルかどうか知らないがコメントが180以上付いて盛り上がっている。私の馬毛島基地化問題についての見方は記事「No.58:馬毛島・米軍艦載機離発着訓練場候補地」に書いてあるからここでは言及しない。ここでは議長ブログと当該新聞についての感想を述べる。

その前にどういう経緯かを示しておく。馬毛島基地化のはなしが表面化して町議会で、現議長と他数名の議員は根拠薄弱として基地化容認だったが反対決議が採択された。その後、熊毛1市3町の首長・議長(このときの屋久島議長はブログ発信の人ではない、町長選に備えてかその後議員辞職した当時の議長)への説明会で防衛省から屋久島はなぜいるのかと相手にされない。それを聞いて現議長が基地化反対を言う連中を揶揄して、補償金・補助金もらうためにこれからは基地化反対を大いに叫んでやろうというブログ記事を載せた。それが新聞の目にとまってインタビュー申し込みがあり、そこでその発言の真意を説明もしたのに議長が不見識なという批判的印象の新聞記事になった。それを報告したブログ記事に180以上のコメントが付いたということである。(なお現議長は就任に際し議長として議決には従うと表明しているそうである。)

まずは議長のブログそのものについての感想を述べる。屋久島では稀な議員ブログなのでウォッチしているのだが、更新は主に議会その他の流れの中で多分本人が気になる特定のことを取り上げるかたちで行われている。更新間隔は長く頻度は少ない。私はそういう方針に不満である。私の信頼できる議員のブログ像というのは、自分の政治に対する思いを日々の活動や出来事に対する意見として伝えること、日々どんな活動をしたかの行動内容を伝えること、議会や町政の動きを解説しながら伝えることなどである。

そういうことが行われず自分に都合の良いときばかり発信している印象がある。私は国会議員・河野太郎氏のメルマガを購読しているが、議長と言えども国会議員の河野氏より忙しいことはないと思われるので河野氏の発信頻度と内容を参考にしてほしいと思っている。かつて当該ブログについての注文をコメントしたことがあるが、留意すると回答してくれたにしては変化がない。他の議員と比べればブログ発信するだけましだが言うだけで住民の信頼を得ようという努力が不足している感じがするから、私は人物自体をどれくらいに評価すべきか見極めがついていない。

次に新聞記事についての感想である。インタビュー結果が記事にどう反映されるかについては、例えば事件があって新聞やTVからコメントを求められた有識者があらかじめ想定してあるらしき結論に合う答えをしないとボツにされるとか、発言の一部だけを想定しているらしき結論に合うようにつまみ出して使われたとかいうはなしをよく聞く印象があって、話し手の意図とは異なった報道がされることが多いと思われる。当たらずと言えど遠からずみたいな側面がある。当該新聞社にも編集方針があるだろうからそういうことになると思われる。

他に圧力あるいは影響もあるかも知れない。大手新聞でも権力には弱いところがある。記者クラブで出入り禁止になるとか、夜討ち朝駆け的な個人つながりの取材に応じてもらえないとか、許認可に影響が出ないようにとかいうことが、相手の非がはっきりして叩いても影響ないということになる前はご機嫌を損なわないように振る舞うみたいなことが言われている。地方紙では多分権力というと公的機関・自治体だが、その他に収入源たるその地域の大広告主あるいは大株主企業の影響も強いかも知れない。私は地方新聞の記事の一部には地方指導層への迎合的なものがあるかも知れないと思っている。新聞もTVも大手・地方を問わず私は見出しとちょっと読みでどういうことが起こっているか把握するだけで内容については100%信じることはしない。

今回新聞が議長ブログを批判的に取り上げたのは、新聞社がそもそも編集方針として馬毛島基地化反対でそのキャンペーンの一環だったのか、基地化はよいかと単純に問われれば誰でも嫌だと言うがそういう感情に訴えて読者受けを狙ったものだったのか、あるいは何処かに追従してのことだったのか定かではないが、全国的なニュースサイトその他でその関連記事が出まわり、議長の真意は伝わらず不見識な政治家がリードする田舎屋久島というイメージが広がった一方、屋久島の基地化反対運動も大方補償金・補助金目当てとみなされるようになったかも知れず、新聞は基地化に反対し補償金・補助金を狙う勢力あるいは基地化推進勢力の手助けをしたのだと見られないことはない。すなわち基地化容認が裏の意図である可能性がある。(2011.08.29付記:当該新聞のやり方を真似ればこういうことも言えるということである。)

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屋久島方丈記・偏見ご免のたわごと編:
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