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  たわごと編: No.545
 
  2019.10.14 マイナンバーカードの普及_自分は楽になるのか  
 
  9月17日、BS日テレの「ニュースの深層」を見たのだが、マイナンバーカードの普及をテーマに向井治紀・内閣審議官、坂村健・東洋大情報連携学部長、海渡雄一弁護士が議論するものだった。番組の概要は、番組ホームページを見ると以下のようにまとめている。

向井氏は「マイナンバーカードを活用すれば、対面でなくても遠隔で本人確認が可能になる。IT社会の基盤ができることになる」と利便性を強調した。坂村氏も「行政の効率化のためにも普及は重要だ」と語った。海渡氏は「使い方を間違えると、人権侵害を生み出しかねない」と指摘したとある。

私のマイナンバーに対する認識はそれが各種社会システム同士を紐づける手段ということである。そしてマイナンバーカード利用のイメージとしては、カードを携行提示する人間はカード名義の本人に限ることにすれば、国家発行の身分証明書であり、提示により所持している人間が本人であることを確認できるというのがまずある。しかし例えばカードを紛失した場合、再交付時の本人確認は何によるのか。マイナンバーと紐づいた複数の身分証明手段が用意されている必要がありそうである。

またIT社会の基盤としてのカードということがネット利用を想定しているのであれば記載ナンバーを送信した人間がカード名義人本人であることを保証する何らかの手段が必要ではないかという疑問がある。クレジットカードのように誰でも見られるカード記載のセキュリティコードというようなわけにはいかない気がしている。

また私が現時点まででの経験しているのは、取引機関などに郵送文書でマイナンバーを申告し申し込みするケースだが、申し込み者名義とマイナンバーカードのコピーで本人確認をしているようである。なりすましは受付確認書面などを本人に書留などで郵送ですることで防止できるということのようである。

そして自分がカードを利用する場面として思い描けるのは、対面や郵送あるいはネットで何らかの手続きや申告などする場合、自分がカード名義人本人であることを確認してもらうあるいは相手が確認する目的を果たすためである。

そのあとはマイナンバーに紐づけられた本人のデータ・情報を手続きや申告などを受けた機関などが利用することになる。そしてその機関などがITを利用しその業務を効率的に実施する。その結果が利便性向上となってマイナンバーあるいはそのカードの名義人にも返って来る。それがIT社会ということらしい。私としてはまだ自分がどこの何に対してどんなやり取りをすることになるのか具体的姿が理解できていない。何となくITシステムの企画・開発・運用に係わる者が幅を利かせる社会にはなりそうな気はする。

私自身としては自分の係わるすべての必要な手続きや申告などがマイナンバーカード一枚で済めば助かるかも知れないが、本人確認後のいろいろなサービスの利用場面ではまたIDとかパスワードとかその他何らかの身分証明手段が今まで同様要求されたりすることになるかも知れない気がして、自分のやること自体が効率化され便利になる感じはまだしない。恩恵としていろいろな申請や申告や手続きなどがマイナンバーで不要あるいはワンアクションで済むようになり、自動的に必要なときに必要な申請の通知や確認の通知が来るだけで済むようになれば助かるとは思っている。


補足1: 
特別定額給付金申請とマイナンバーカード
2020.05.12
新型コロナウィルス感染拡大防止の緊急事態宣言にともなう全国住民対象の特別定額給付金申請の申請書が郵送されて来て、同封資料にマイナンバーカードがあればオンライン申請が出来る、まずオンラインそれが不可なら郵送、それも無理なら役場に来てとあった。12日から申請受付ということなので、今日オンライン申請しようとしたら、マイナンバーカードとインターネットに接続のPCがあるだけでは申請できない。PCに接続できマイナンバーカードの電子証明書を読み取るICカードリーダーを持っていないとだめなのである。私はマイナンバーカードを持っていればあとはシステムが対応しているから、申請書の同封資料でカードを持っていればオンラインで出来ると言っているのだと思っていた。カードを作ったときICカードリーダーを買わないと使えないよと言われた覚えがない。カードを持たせたらそれだけで使えるようなシステムになっていないと面倒くさくて行けない。ICカードリーダーがないと使えない全国民対象のシステムならPC製造にICカードリーダー装着を義務付けるくらいのことが必要な気がする。私はクレジットカードでオンラインで買い物するくらいのイメージでいたのだが、マイナンバーカードは何とも面倒くさい。また電子証明書の期限が私は来年だが、その更新の通知が来るのか来ないのかも気になる。常時使用可能に維持しておく責任は全国民対象のシステムとしてのカード交付側にあるように思うのだが。全体像を知っているわけではないが、運用システムとしてのメンテナンスや国民各個人とのインターフェースの在り方にはもう少し工夫が必要な気がする。
(追: 2020.05.13 カードリーダー機能のあるスマホで申請できた。だが数十分かかった。何回かカードを読んだりパスワード入力したが、かなり面倒な感じだった。)

補足2: 
マイナンバーカードって何_身分証明にならない
2021.08.20
マイナンバーカードの電子証明の更新時期が来たので役場で更新手続きをするようにという通知が郵送されたので手続きをしに行った。本人がカードを持参しての手続きだったのに、身分証明に運転免許証の提示を求められコピーも取られた。本人持参のカードには本人の写真もついている。そのカードが本人の身分証明にならないのなら、マイナンバーカードって何なのだ。そもそもの制度設計がどうなっているのかと、疑問を持ってしまった。どういうときにどう使うかのマニュアルを対象ケースが追加されるたびに各戸に配布してほしいものである。

補足3: 
マイナンバーカード_どう具体的に使うのか
2022.05.30
国会中継を聞いていたらマイナンバーカードの利用についてのはなしが質疑されていたが、それ以前の問題として私は具体的にどう使うのかよく分かっていない。マイナンバーカードを作ったら、あとはPCなどでごちゃごちゃ手続きなどしなくても使えるのか。カードを見せれば用が足りるのか。具体的にどういうことには、どう手続きをして、使うときにはどう使うのか、ケース毎の利用手順書みたいなものがないと、マイナンバーカードの効用を理解・判断できないのである。
PCも持たない、スマホも持たない、固定電話しかない、そういうひとがなかなか繋がらない電話で何かごちゃごちゃやらないと使えるようにならないとか、使える機能も制限されるとかするようなものなら、国民遍く便利に使えないではないか。マイナンバーカードは何をするためにあるのか。それをするには具体的に自分は何をどうすればよいのか。利用局面あるいは用途ごとに具体的な手順書や取扱説明書みたいなものを作成し国民全員に周知させてほしいと私は思っている。


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