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PCやネットでトラブルや被害が起こった場合、ログや履歴を調べるのが常道のようである。仮想通貨が盗まれた事件があったが、過去を遡ってどういう経過でこういう問題が起こったかは分かったようである。被害がどう回復されるかどうかは知らないが、取引のシステムとしては改善がなされることになると思われる。
自分の身体の不調や不具合などもそういうものかも知れない。身体症状などの履歴を遡ればいまの体調不良もどうして起こっているか気が付いたりして何か対応が取れるかもしれないと思うときがある。私は病院などにかかるときむかしのことが影響していないか気になるのだが、医師はいまどういう症状であるかにしか関心がないような印象がある。そこで自分なりに身体履歴を思い起こし過去との関係性を納得しようと試みたりしてしまうわけである。
自分が年を取って来てからのはなしだが、例えば首こり痛や肩こり痛、腰痛やひざ痛や股関節当たりの痛みなどそのときにより場所が違うがあちこち痛い。また12月ころになると血圧や脈拍が高くかつ変動が激しくなり4月ころまで続く。また1月ころになると軟便になり下痢気味になる日も出て来る、そしてそれに合わせたように下肢や背中にぼつぼつが出て痒くなる。4月ころになると便も普通になりぼつぼつや痒みもなくなって来る。こういうことは、いままでの自分の病歴など身体履歴の影響が身体の中に残っていて、それが年を取って来て抑える力が弱くなり出て来たのではないかと気になるわけである。
あちこちの痛みについてはむかしからときどきなったぎっくり腰というよりは、何年か前のある日長い距離散歩していたときに腰ががくがくしたあとから顕著になったような気がする。痛いときは身体をあまり動かさずやり過ごしたりしていたのだが、あるとき腰痛が治るという筋膜トレーニング紹介本(驚くほど腰がよくなる! たった10秒の「腰トレ」・滝澤幸一・SB新書)を見かけて読んで、トリーガーポイントを押すボールを購入してみた。お尻とか腰の押すと痛みが沈み込むようなところに押し当てる。頭から脚まで響く感じになることもある。毎日10秒くらいでいいらしいから気軽にできる。そして実際痛みは軽減する効果があった。
また顎の辺りからこめかみまでの間の左顔面に違和感があり、顎のあたりが特に気になるときがある。思い当たるのは30代半ばに仕事の緊張が酷かったからか左の顔面麻痺になったことが思い出される。病院通いをして麻痺は治ったのだが、その後ときどき寒い時期になると違和感があってコンニャクを温めタオルにくるんで顎付近に当てていたこともある。移住してからはそういうこともなかったが、昨年あたりから左顔面の違和感が気になるようになった。
顎関節症かと思うように顎のあたりが特に痛くなった時には歯科と耳鼻科を受診したが問題なしだった。あとは心臓が気になるわけだが二ヶ月に一回通院しているので問題はなさそうである。そこで顔面麻痺時病院で麻痺した左顔面あたりを温めていたのを思い出し小さな湯たんぽを似たように押し当て温めてみたら結構違和感が和らぐ感じにはなった。しかしなくなるほどではない。以前歯科で知覚過敏の薬を塗ってくれたあと気にならなくなったことがあるので歯肉の後退も一因かも知れない。
またよく左の頬内側と舌の左側をここのところ数年前からよく噛むようになった。顔面麻痺の影響か以前も気になるときもあったが、ここのところ目立ってきた感じがある。舌のストレスで落ち着かない毎日である。舌ストレスの本(原因不明の体の不調は「舌ストレス」だった・安藤正之・かざひの文庫)を買って読んでみたら奥歯のとんがりを丸めるとよいというようなことが書いてあった。年を重ねると歯が摩耗しとんがりが強くなりかみ合わせにも影響があるらしい。歯科で丸めてもらったら噛む頻度は大きく改善された。また口内の筋肉のたるみも考えられ「あいうべー」体操も有効らしい。
以上から私は、加齢の影響というのはその時点で出て来るのではなく、過去の身体履歴の影響が出て来るのではと思って身体の不調や違和感を考えることもその対応に役立つのではないかと思うようになった。そういう観点からすると私の場合、腰痛や顔面の違和感や口内を噛むことについては、歩き過ぎによる腰のがくがくとむかしの顔面麻痺そして長年かけての歯肉の後退や歯の摩耗、頬の筋肉のたるみが影響していると思われる。
血圧や脈拍については、30代半ばに仕事の忙しさのせいでか不整脈になったことがある。またその前に喉が白い膿みたいなものがついて剥がれる症状の高熱になる病気(診断書を貰って会社を休んだのだが病名は憶えていない)になったことがある。そしてそのあと山登りなどでは置いてけぼりになるくらい人に遅れるようになってしまったので、自分としては心臓に影響が残ったのではないかという気がしている。
他の便や痒みの問題については思い当たる身体履歴はないのだが、自覚なく身体になにかあったのかも知れない。なぜこういうことになるのか気になっている。年を取って来ると身体の不調は死に向かって行く流れの中にいることを告げているような一面がある。そしてそれが痛みなどの感覚的苦痛であると暇ゆえに強く意識される傾向がある。そういう意識を薄めようと「なるようになるさで生きる」と唱えながら気にするほどのことではないと自分に暗示をかけているのだが、気になるときは気になる。そういうとき身体の感覚的苦痛を軽減し楽しく日々を暮らせるようにすることが老人医療では大事な役割の一つではないかと思ったりするのである。
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