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  たわごと編: No.328  
  2016.02.03 いじめ_犯人探しは必要  
 
  1月28日だと思うがTVニュースで、去年10月沖縄県豊見城市で自殺した小学4年の男子児童(自殺前の学校のアンケートでいじめられていると訴えていたようである)の両親が記者会見し、「なぜ命を絶たなければならなかったのか、真相が知りたい」と児童や教師に記名式のアンケートを行うよう求めたということが報道された。ながら見だったのでその両親の言葉か他のケースでの父兄の言葉か定かではないのだが、そのニュースの中で対応を迫る両親あるいは父兄が教育委員会に犯人探しをしたいのかと言われたと言っていた。

私がそれを聞いて思ったことである。問題の究明に犯人探しが必要ならそれをしなければならないはずだが、犯人探しをしたいのかと問う教育委員会は他の生徒の人権などを盾に体裁を繕って自分たちが責任を取ることから逃げているのではないかということである。問題の徹底解明をし再発防止を図ろうとすれば、原因を知るために犯人がいるならばそれも追求しなければならないわけである。追求の仕方について自分たちがするならこうなると想定している手法に世間の非難などを浴びることを恐れているとしか思えない。徹底解明のための知恵を持たないことを知られたくないから、徹底解明しないで済む言い訳をしているととれるわけである。

私の経験では、いじめは周囲に気づかれず本人同士でしかわからないようにされるのが一番きつい。実社会でだって本人同士にしかわからないようにあるいは周囲にする側に正当性があるような論理でいびったりいじめたりする。国際社会だってないことをあるように言って相手を責め立てる。こういう邪悪性は大人の世界、子供の世界を問わずあるわけである。その自覚がないといじめの徹底解明は難しい。

また、教師のいじめられた生徒に対する揶揄や非難めいた発言がいじめを誘発していたかも知れない可能性に教師あるいは教育者サイドが踏み込まない傾向が強い印象もあるが、私の経験ではある父兄が教師の意に沿わぬ意見を言ったら、教師がその父兄に対しわだかまりを持ってしまい、それが教室でその父兄の子である生徒に対する振る舞い・発言に出て、その生徒が他の生徒からいじめにあった例を見たことがある。そういうこともあるから徹底解明では教育者サイドも追求される側にならざるをえない。それから逃げてはいけないわけである。

よくニュースで警官が発砲すると調査の結果それが妥当だった判断されたと報道されることがある。監察制度があって調査した結果と思われる。警察小説や警察ドラマでは内部告発も監察官によって内部調査や捜査が隠密になされ、規律や法律違反者は処罰される。そういう監察制度が教育現場にも必要な気がする。いじめが原因と思われる事件発生や「いじめられている」という訴えがあったら監察官が調査する。いわゆる犯人やその家庭、被害者や教師や他の生徒、教育現場などの問題をあぶり出す。その結果の処分や対応は警察とは異なるだろうが抑止効果のあるものが必要である。

少しはなしはそれるが、体罰問題やモンスターペアレント問題についてだが、私は暴力的な振る舞いをする生徒に対して教師が実力行使し状況を制することは認めて良いと思っている。ただし警察官の発砲のように事後に監察制度でその都度その妥当性について調査・判断するシステムがあることが条件である。またモンスターペアレントについてはその対象行為の明確化を行い、恐喝や迷惑行為で刑事告発の対象となることを周知するのがよいと思っている。逸脱行為には刑事告発をすればよい。

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屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編:
  No.226  いじめのこと  [2006(H18).10.04)]
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