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戦後70年有識者懇談会報告書(8月6日提出)では、総理談話での中韓への対応を念頭に置いている印象であるが、韓国については韓国の心情先行型態度の変化を待つ以外なさそうである。中国については、中国の求めるキーワード盛り込みに肯定的なようである。私は中韓の日本批判については以下のように捉えており、中韓の攻撃理由としてあげつられるような文言は避けるべしと思っている。
中国と韓国はいまをもたらした過去の歴史に対するいまの自分たちの捉え方・歴史認識を持っていまの日本を裁こうとしている。(日本は証拠資料や研究論文や反論論文類を一元的に管理しそれに基づいて全世界に中韓の主張を分析し裏付けを持って誤りを反論の余地なきまでに指摘することを継続的に実施していく必要がある。発信する文書や書籍等は外国語で全世界に配布する必要がある。)
韓国は大統領が1000年の恨みと公言している。そして自国が日本を見下せるようになるために自国の価値を高めるよりは、日本の足を引っ張り相対的に日本に優さろうという手法をとっている。(日本への敵視が1000年は止まないのであれば、韓国から距離を取り誹謗には正論で応酬しながらその他是非もなく対応しなければならない事態以外静観している他ない。韓国大統領が1000年の恨みと言ったことについて全世界に撤回宣言するまではそうした方がよい。)
中国は、共産党一党独裁への国民の批判の目をそらすために、いまの自分たちが創り出した過去の捉え方・歴史認識で日本を攻撃することを戦略としている。(またそれは近隣の大国日本の地位を抑えこむための戦略でもあり、日本の侵略の歴史を自分たちの歴史認識で問題化し批判し続ける。しかも韓国と違って心情的政策ではないだけに、冷静に事態を眺めながら全世界の共感を得つつ反論や主張その他の対処して行く必要がある。また私としては攻撃の切っ掛けとなり易い靖国参拝問題についてはA級戦犯とされたひとたちの遺族がその意志で分祀してくれればと願っている。また護国の神社なのに国のための分祀を拒むのでは、靖国の名が泣く。)
以上のように私は思っている。日本は他国とそれらの国の人々に被害・犠牲と苦しみを与え自国民に被害・犠牲を強い苦しみを与えた戦争をしたことを反省し、その反省を踏まえて戦後行動してきた。原爆被害に対する態度を見れば分かるはずである。原爆投下にその責任を問わずその惨禍を招いた戦争をした過去を反省し、被害の記憶を全世界に広めることを通じ再び原爆が使用されないことを祈っている。原爆投下への復讐や非難は念頭になく、ただただ将来全世界において原爆投下がないようにと訴え続けているわけである。
ここから日本と日本人の戦争に対する反省がどういうものであるかを全世界が知って欲しいという気がしている。指摘される過ちが言いがかりでない限り日本は言い逃れしない。それが日本の戦後行動の根底にあったわけである。そして中韓について言えば、戦後日本が支援や賠償その他各種協力を積み上げてきた実績や良好な関係を維持しつつ末永く好意的協力を続けていく意志を持っていたことを知っていたはずである。それにもかかわらず中韓はいま日本を憎しみの対象として国をまとめることを選んでいるわけである。非難されるとまず内に省みる日本と日本人につけ込んだというふうに私は思っている。
そういう思いがあるから今回の戦後70年総理談話では、中韓相手のメッセージというよりは日本国民に対し日本として考えるべきことを伝えるものであって欲しい。そもそも総理談話は国民向けのものであるはずである。戦後70年の国民の努力を讃え将来にわたって平和維持に努力する日本であることを誓うものにして欲しい。また先の戦争については、その過去について反省しその反省に基づいて日本は戦後行動してきた。その考えに変わりはない。今後はさらに全世界の平和に貢献するよう努めて行くと述べればそれだけでよいように思える。
補足: 戦後70年安倍総理大臣談話
2015.08.15
昨日、戦後70年安倍総理大臣談話が発表された。中韓には歯がゆさがあるかも知れないが、国民と世界に向けて過去を反省し歩んで来た日本が今後もその歩みを確かにすると表明している格調高い談話だった気がする。そもそも総理談話は国民向けのものだと私は思うが、また政治的あるいは外交的発言という一面もある。一部の文言を切り取らず全体を通して国家としてのメッセージだという総理の談話に対する説明には納得性がある。マスコミや野党の一部には、その日本のメッセージの意義を論ぜず反政府ならまだしも中韓その他の反日的勢力の観点からと思われる批判的コメントをする向きもあるが、対日攻撃に利用されないように注意しながら発言してもらいたいものである。
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屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編:
No.163 靖国参拝のこと(2)
[2004(H16).12.06]
No.214 ご発言メモのこと [2006(H18).07.24]
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