My logbook : 屋久島方丈記 
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  日誌編  ・ 偏見ご免のたわごと編  
  日誌編: No.149  
  2013.02.11  路側に増えて問題のタヌキの死骸  
 
 
1月11日県道を車で走っていたとき、妻がタヌキが死んでると叫んだ。私は気が付かなかったのだが、妻は目ざといのか路側に転がっているのが目に入ったとのことである。車を空き地に止めて県道を何十mか歩いて戻ったところにタヌキが死んで転がっていた。路側に転がっているのは多分夜間にでも車にはねられて、はねた人が路側に移動しておいたのではないかと思われる。後日通ったら死骸はなかったから役場かどこかが調査を兼ねて片付けたのではないかと思われる。


大分前からわが家の近辺でもタヌキが出没する情報が出回っている。見た人は大勢いるが、近辺は農家ではないからか農作物などの被害は聞かない。耳に入ったのは子ネコが食われたというはなしくらいである。私はタヌキの食性は植物性かと思っていたのだが動物性もある雑食性なのかと思った。

そこでネットで食性情報を検索してみたらある地域での調査結果が載っていて雑食性とあった。動物性としては地面を歩き回る昆虫など(甲虫類が多く、ハサミムシ類、セミの幼虫、ムカデ類も)とある。糞に羽毛が見られることがあるのでまれに弱った鳥やその死体、また小さな脊椎動物の骨が見られることもあるのでカエルやネズミも考えられるとのことである。タヌキは狩りをしないので弱ったものに近い子ネコが狙われたのかもしれない。エビやカニも食べるそうである。植物性としては果実(柿、イチョウ、ムクノキ、ビワの実など)を好むということである。そしてタヌキは木登りが不得意なので木に登って果実を食べることできないから、地上に落ちた果実を食べているということである。別のある調査によれば比較的堅めの果実が好みらしい。

屋久島のタヌキ事情としては、もともとタヌキは生息していなかったのだが、誰かがペットとして持ち込んだ一対のタヌキを放してしまい、それが野生化して今日に至っているとのことである。最初に目撃されたのは1992年3月で、その後の3~4年間で5例島の北部から西部で目撃され、1997~1998年には北西部の吉田―永田と西部林道、そして南西部の栗生で、1999年には島の南部―南東部―東部で目撃されるようになり、2001年には島のほぼ全周で目撃されるようになったということである。2001年のに生息数見積もり平均854ということである。タヌキは食い散らかさないので野菜類の被害は気づきにくいからか、目に付く被害としては家禽類が多いそうである。以上、2001年の屋久島のタヌキ調査報告による。今は生息数はもっと増えて被害対象も広がっているかも知れない。またその報告では放し飼いのニワトリやアイガモなど普通に生きている動物なども被害にあっているとのことなので、子ネコも狙われて不思議はないようである。

補足: トキがタヌキに食われたらしい
2月3日のニュースによれば、環境省から発表があり新潟県佐渡市で昨年9月に放鳥されたトキ1羽の死骸が見つかったがタヌキに食べられたような痕があるということである。


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