My logbook : 屋久島方丈記 
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  日誌編: No.131  
  2012.11.05  移住地開発20年後の売り地・売り家事情  
 
 
わが家の近辺でかなり前から売り地の標示板が出ている土地があるが何年もそのままでなかなか売れないようである。また昨年だったか家を建てるということで購入し造成した土地もあるが、すぐに建てそうなことを言っていた大工さんが未だに着手していないところを見ると沙汰止みなのかもしれない。そしてまたわが家の近辺でごく最近売り家が出た。一軒は別荘で売主による売り家の標示板が出ているが業者に依頼しているようでその業者のホームページにも載っていた。売り家はもう一軒あってかなり大きい民宿だがここは同じ業者のホームページで売りに出ていることを知った。

空き地に立つ売地標示 売り家と売家標示

売り地になっている場所は私の知る17年余の間更地のままなので土地は買ったが何もせず転売することになったのかなと思いながら標示板を見ている。標示板には売り地というのが携帯の電話番号付きで書いてある。私の見ている業者のホームページには載っていないようだから、業者は仲に入っておらず連絡先は個人の電話番号なのではないかと思われる。通りかかる島外からの来訪者の何人が現地標示板を見てそのうち何人が土地を買おうと思うかと考えると、希望者からのアプローチは少なく売れないのではないかと思って通るたびに標示板を見ている。

ごく最近業者ホームページに載った売り家の別荘も現地標示板は売り地同様売り家というのが携帯の電話番号付きだが、この標示板は業者ホームページを見てその家を見ようという希望者には目印になると思われるが通りすがりの人を期待するのは売り地同様当てにならないと思われる。この別荘は建ってから2年くらいしか経っていないが人伝てのはなしでは医療関係の事情で別荘利用がしにくい状況なので手放すことにしたようである。近所なので昨年だったか建て主本人と話したことがあるが、子どもに家を建てずとも屋久島に行きたい時にホテルでも利用すれば土地購入と家建築の費用で別荘利用可能の何年間か分の費用ならお釣りが来ると言われたらしい。しかし自分の別荘を持ちたいという思いが強く土地購入と家建築に走ったようである。それを反省しているようだった。

民宿の売り家の方は、私が移住して来る何年か前に建った家である。人伝てのはなしでは子どもが家を離れているのだが、子どもの近くで暮らす希望が強く何年か先にでもそうしたいということで売りに出すことにしたようである。大きな民宿なので買い手がすぐ見つからないかも知れないので、先を見越して今から売り家情報を出しているということらしい。

土地を購入したが家を建てることなく転売したり、家を建てようとして造成したにもかかわらず断念したり、家を建ててあまり住むことなく数年で売りに出したり、20年近く過ごした家を売りに出したりと売り地・売り家の状況はいろいろである。経済的事情、健康事情、家族都合その他理由はいろいろあると思われる。ある程度犠牲を払うことは覚悟の上で屋久島居住の夢を果たそうとしたあるいは果たしたのだが、想定状況の変化でその覚悟を貫き通すことが難しくなって来たのかも知れない。家族を亡くして一人暮らしになって屋久島で最期を迎えると決めた人もいれば、わが家のようにそういう状況になったらどうしようと迷っている人もいる。20年近く前に移住者が住み始めたわが家近辺ではこれから居住者の顔ぶれに変化が生ずる時代が到来しつつあると思われる。

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