屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.126 レコードのこと(1) H15.08.25)

私がはじめてレコードを買ったのは40何年か前で、お金をためて念願の一体型ステレオを注文していたが、それが着いたら試しにかけるための1枚が欲しかったからである。吹奏楽部に入っている友人がいて、これがよいと聴かせてくれた「ギャルドの日本の行進曲集」がそれである。正しいレコードのタイトルは憶えていないが、東芝の赤い小さなLPで6曲入っていた記憶がある。ミロのヴィーナスが日本で公開されたときに来日してその記念に出来たレコードだったような記憶がある。

以後今に至るまで、何枚かの吹奏楽の行進曲集を聴いてはいるが、私にはこれに勝る澄んで明るい感じのする演奏のものに出会ったことがない。何年にもわたって何回もかけていたが、人に貸して傷ついたかで雑音がひどくなって捨ててしまった。同じものが欲しいと思って探してみたが、探し方が悪いのかCD時代になって出ていないのか見当たらない。

そうこうしているときにスーパー入り口のワゴンセールで「軍艦行進曲〜マーチ・ベスト・コレクション」(販売元はピジョンとある)という安売りCDに当時の4曲が入っているのを見つけることができた。ギャルド演奏の「軍艦行進曲」、「君が代行進曲」、「コバルトの空」、「祝典行進曲」である。それらを聴けばむかしが思い出されて懐かしい。

次に買ったのは「ベルリオーズの幻想交響曲」である。これは指揮も演奏も憶えていない。管弦楽の澄んだ響きと物語性を感じさせるような曲想が好きで何回も聞いたが、これは人に貸したら傷ついて擦り傷だらけにされたのがいやになり捨ててしまった。その後目に付いた同曲のレコードを買ったが初めてのものとは感じが違う。以後CD時代になってからは初めてのレコードのときの感じを求めて、つぎつぎと6枚の名盤といわれるCDを買った。

そのなかでいま私がCDでこの曲を聴こうとすると「ミュンシュ指揮パリ管弦楽団」演奏のものにしか手が伸びない。名盤CDといわれるものでも回を重ねて聞くうちにだんだん飽きがきて聞かなくなるものが多いが、この有名なCDは飽きがあまり来ない。その理由はよく分からないが自分の感覚にあうのである。はじめて聴いたその曲の気分はこんなだったかと思わせるのである。

現在私はむかしのLPレコードは持っていない。CDだけである。プレーヤーはピカイチで買ったCD専用のコンポである。当地に引っ越すときに、CDだけ持って行こうと、持っていたレコード100数十枚と大出力のオーディオセットは人にあげてしまった。またCDは200枚くらい持っているがほとんどは10年位前までに買ったものである。数はあるが聴くものは限られている。時間が要るからしっくりこないものに時間をかけたくないからである。

補足: 記憶の入れ違いか_ミロのヴィーナス展とルーブル博物館展
2024.03.13
私はいままでギャルドの赤盤LPレコードはミロのヴィーナス展示公開時の来日記念に出たものらしいと思っていたのだが、最近録音は1961年杉並公会堂でであると知った。調べてみるとギャルドがルーブル博物館展の際に来日したときのものということのようである。ミロのヴィーナス展は1964年でオリンピックの年でもあった。そしてレコードを聴いたのはオリンピックより以前のことだったことは確かだから、私はルーブル博物館展とミロのヴィーナス展をフランス関連ということでどこかで記憶が入れ違ってしまっていたようである。

No.127 レコードのこと(2) (H15.09.08)
No.128 レコードのこと(3) (H15.09.22)


 
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