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  偏見ご免のたわごと編:  No.390
なめるなよ_喧嘩してどうなる  2025.07.14
  石破首相が7月9日の船橋市の街頭での参議院議員選挙応援演説で、トランプ米政権との関税交渉を巡りなめられてたまるかと発言したそうである。国益を懸けた戦いだ。なめられてたまるか。たとえ同盟国であっても正々堂々言わなければならない。守るべきものは守ると日本国首相として敢然と立ち向かう姿勢を表明した印象を与える。

しかしその関税交渉に対する認識がアメリカが日本をなめていちゃもんをつけ喧嘩を売って来ていると思っているとの印象も与えている。そしてその喧嘩に負けないと公言してしまったように見えるわけである。私は条件は厳しいがアメリカは喧嘩を売って来ているわけではなく交渉をしていると思って対応したらよいと思っている。

しかし石破首相はそれを喧嘩を売られているのだから負けるわけには行かないと言っているならば、その喧嘩に負けないだけの算段があってのことなのかどうか気になる。交渉なら相手の言い分も聞くが喧嘩ならアメリカは日本の言うことを聞くことはないということになる。日本はこれから交渉で落としどころを探るのではなく自分の主張を押し通すためにいろんな手段を駆使して喧嘩に勝つ、そう宣言したとアメリカが受け取ったらこれからの日本の先行きは危うい感じがする。

よく内輪で勇ましいことを言う人間はいる。政治家や政党などでも世界情勢、現実の状況の局所を強調しウケを狙うのだが、それが世界の中でどう思われあるいは現実問題の普遍的解になるかどうか、そういう評価に耐えられるかどうかに思いが及んでいない。そしていっときの利益を追ってあとあとに禍根を残すことは多い。
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