わが家に引っ越して来たてのころは、わが家は一軒だけで家の前の道は舗装してなかった。その翌年くらいから開発業者がわが家周辺の土地を何区画かとそこに至る道路を造成し始めた。その工事の終わりにわが家の前からそれらの区画に通じる道をコンクリで舗装した。
初めのころは舗装下の地盤も詰まっていたためかそんなに気にならなかったのだが、月日が経つにつれコンクリの下に雨水が流れ地盤の土を徐々に流し続けている気配があった。わが家の石垣に結合するようにコンクリがピッタリ張り付けたかたちで舗装したため車が通るたびに下が空洞になった舗装が撓んで振動する。その振動がわが家の石垣・敷地からわが家の建物に伝わって家が揺れるようになった。
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下が空洞になり赤丸のコンクリ部分の
周縁が破損し沈下 |
隙間にツツジが植わっている石垣の下部と
石垣から剥がれた道路のコンクリ舗装端 |
ある年、その空洞が出来たと思われる舗装部分が陥没した。業者はその穴を土砂で埋めただけだったが、雨水で土は泥水になり流れるから徐々に沈下する。しかし以後業者は対応してくれない。むかしは問題があるとすぐ対応してくれた業者もそのころから営業不振なのか金にならないことを敬遠しているのか梨の礫である。そこで近所のひとを誘って私と二人で小砂利で埋めた。しかしその後も穴部分の沈下は止まらない。
そこで集落のこの地区の世話役・小組合長に相談したところ、区で他の箇所の補修に合わせ当該箇所をコンクリで埋めてくれることになった。穴を土砂で埋めたり小砂利で埋めたときは車の振動をそれらが緩和してくれるためか、わが家の振動は軽減された感じだったが、コンクリで補修したらまたわが家の揺れがひどくなった。
そしてここ数年またその補修部分の陥没とまでは行かない沈下が進んで舗装が撓む程度が大きくなったのか、車が通るときのわが家の揺れも大きくなっていた。ところが最近その揺れが軽減された感がある。そこで道路の沈下部付近を観察してみたら、わが家の石垣と道の舗装コンクリの接合面がコンクリの撓みに耐えかねて割れ剥がれたようである。それで舗装面とわが家の石垣の固定接合部分が縁切りされ振動が軽減されたようである。
当初の業者は大きな石を割って撒いた道床の上に土砂を撒いてその上に舗装したわけだが、雨水でその土が道床の石の隙間に流され舗装下が空洞になるとか、他家の石垣と道路舗装のコンクリを縁切りせず固定的に接合すると空洞上の固いコンクリが車通過などで撓み振動し石垣のある敷地に立つ家が揺れる、というところまで考えが至らなかったようである。
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屋久島方丈記・日誌編:
No.40 道路陥没 (2011.03.14)
No.562 気になる道路_浮き上がりや陥没 (2020.01.27)
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