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  たわごと編: No.543
 
  2019.09.30 台風15号_通過翌日テレビが行政不達地域ありと報告  
 
  台風15号通過後のかなりの日数、広域停電をはじめとする被害が集中した千葉県で被害の集約が滞っていたり、自治体の被害状況確認が及ばない地域が出てたりして、そういうところにメディアが行って取材してその様子がテレビで報道されていたのを見ていて、未確認被害地域の存在を初公表するのを誇るメディアの姿勢は嫌だったが、それにも増してその報道を見て千葉県には当地のような区(集落の任意団体ではあるが区長が町の連絡業務などの委嘱を受けてもいる)というものがないのかと思ってしまった。

ほめ殺しでないことを祈りつつ、わが集落で同様な災害に見舞われた場合どうなるのかと考えてみたのだが、通信手段や交通手段が確保できない状況では、まず区長は地区ごと各班とりまとめの小組合長や役員とともに行動計画を確認し、まず消防団員や青年団員などから伝令を出して、20くらいある班の班長に班内の人員点呼と通行障害箇所・家屋・電気通信などの被害状況の報告を求める。その結果を集約し町に伝令を出す。そのあと避難や物資配給などのため通行障害排除作業隊を編成し通行を確保し避難・救助などを実施する。多分このくらいのことはすると思われる。

テレビでは市の職員が状況確認に何日経っても来ないとか、情報が全く伝わってこないとか、メディアの取材者に訴えていたが、区のような集落組織のようなものが動いているような印象はなかった。県や市などの予想や状況判断の甘さで災害時行動計画の展開に不備や遅れがあったのかも知れないが、広域大災害では数少ない市などの職員に期待しすぎのような感じもした。状況報告が地元から上がって来ずすべてを網羅的に確認しなければならないとなれば通信や交通に支障があれば市や県あるいは電力会社も状況確認には手間取る。歩いてでも連絡しようと動ける年代のひとやアマチュア無線をするひとなどがいないのかも知れないが、自分たちの実情を外部に伝える努力をしているような様子も感じられず、ラジオ受信情報で自分たちの地域が被害確認対象地域でもないことにやきもきしているだけのような印象だった。

当地ならそれなりに動ける年代のひとはいると思われるので、停電したなか通信や道路が不通になったら区長を中心に動いて、連絡隊を編成し歩いてでもあるいは船が利用できるなら船で町や他集落などと連絡を取るなどの手は講じるのではないかと思うのだが、東京に近い千葉ではもとからの地元民でない外部から移って来たひとが家を建て個人個人がばらばらで集落意識が十分でないのかも知れない。私の経験では都会でも町内会とその下に班はあったがあまり集落のような共同意識はなくただの連絡網みたいな感じなので災害には機能しないのかも知れない。


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