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  たわごと編: No.487
 
  2018.10.29 消費税_軽減税率対象の混乱や徴収煩雑化の回避は  
 
  来年10月に消費税を10%に上げることになったらしい。そうなった場合、軽減税率の対象ケースが明確に判断できないとか、レジでの二つの税率への対応に不安があるとかという問題がテレビ番組で議論されていた。

軽減税率は低所得者対応ということで、公明党が存在証明のために強引にはめ込んだ印象がある。案を強引に押し込むならもう少し現実対応の税徴収案も提案し押し込んだらよいものを、理想倒れの面倒を国民や官庁に押し付けただけになっているのかも知れない。

私が軽減税率を実施すると仮定したら、そのやり方としてはなにしろ消費時は消費税10%を取る。消費現場では一律10%取ることにする。軽減税率による軽減額は前年度所得に応じ減税あるいは非課税世帯には支給する。実施年分の10月から12月の分は10月までに減税分を前年度所得に応じ還付あるいは支給する。消費税増税の第一義は国民が社会保障のため消費税を10%負担することにあるのだから、負担できる層は負担するのが筋である。10%で生活に支障を来すほどに負担が大きい層のみ軽減の恩恵を受けるのが妥当と思うからである。

軽減額は世帯が年に使う軽減税率品相当分を前年所得から基準を設け算定する。所得税の控除額は収入により定められているところを見ればそれは可能だろう。また本来軽減税率は低所得者対策なのだからある程度以上の収入がある世帯は軽減対象外とする。そして軽減税率が必要な想定低所得者の年間軽減税率による軽減分は、面倒くさい軽減税率を持ち込ませた公明党に提案させ自民党と調整することにすればよい。公明党は具体的数字を把握していたからこそ強く軽減税率を押し込んだのだろうから、そのくらい実施に責任を持ってもよいと、私は思っている。

以上、消費税10%実施に関して起こっている軽減税率対象の混乱や徴収煩雑化の不安を見聞きしての遅きに失した感想である。公明党がはじめ軽減税率を主張したのは増税阻止を狙ったのかも知れないが、それがうまく行かず増税軽減のために軽減税率を主張し続けるしかなかったのかも知れない。もしそうなら今後公明党は社会保障とその財源についての大所高所に立った長期持続的施策の提案をして、国民に面倒な対応を強いるような施策は持ち出さないようにして欲しいし、消費税も単純になるような知恵を出して欲しいものである。


(関連記事)
屋久島方丈記・偏見ご免のたわごと編:
  No.319  軽減税率論議過程で気になったこと  (2015.12.20)

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