4月のある日、ある通販カタログ誌の夏号というのが送られてきた。そこに緊張時の不安定な血圧値と安静時の血圧値を選び分けてくれるというわが国初上陸のドイツメーカー製の血圧計が載っていた。血流の波形と安定度を測る血流動態安定診断機能が搭載されており、現在その機能が搭載された血圧計はこれしかないということである。
私は毎日血圧の測定をしているが、経験的に1回目の測定値が思っていたより高いときが多ので、何回か測りなおして安定した血圧らしき値をそのときの血圧値とするようにしている。それがPR文句では朝起きたときと晩寝る前各1回安静時血圧と判定された血圧値を記録すれば良いとある。緊張時血圧値と判定されれば測り直さなければいけないから従来機種同様の測定回数になることもありそうだが、安静時とお墨付きの正確な値を知ることが出来そうなのは魅力である。私はこれはすぐれものだと思って即注文した。
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新しい血圧計(赤丸部は血流状態判定表示、
座位人型が緑色なら安静時、赤色なら緊張時。
空色の丸部は不整脈時の表示。) |
いままで使用の血圧計(黄色部はカフの巻き
良否の表示。 空色の丸部はセンサー状態の
良否の表示。) |
私がいままで使用してきた血圧計は、安静時判定機能はないので自分で何回か測定し安定したと思われる値を血圧値として採用している。カフの巻き始め端から半分くらい巻くまでの部分が堅く成形されていて巻きにくい。上手くセットできない場合もあるらしく、それでかその血圧計にはカフの巻状態の判定機能がある。緩いと血圧が高めに測定されるらしい。またセンサーの不具合がないかチェックする機能も付いている。私は新しい血圧計のような安静時判定機能がなくともこの血圧計を気にいってはいたが、安静時血圧だと自己判断しないで良くなれば血圧測定の結果に自信が持てると新しい血圧計に期待するところ大だった。
新しい血圧計が届いて何回か使用した結果では、1回目の測定で自分が思ったよりも高い値が出ることが多かった。しかし判定は安静時血圧ということである。2回目に測ったらこれも安静時血圧ということだったが低い値になった。1回目との差が20くらいになるときもあった。PR資料によれば安静時か緊張時かの判定は血圧波形のエンベロープが一定の傾斜以内におさまっているかどうかで判定しているようである。その傾斜におさまっていてゆったりと安定状態まで変化する状況には対応していないようである。血圧測定時の加圧減圧時間はそんなに長くないから血圧レベルの比較的長期の変化を判定できないわけである。
短期的に安静時的血圧波形変動であるという判定はそれなりに緊張していないという証として知ることは出来るわけだからそれでよしとして、新しい血圧計でも従来通り何回か測定し自分で安定した血圧だと思った値を採用するしかないというのが今のところの私の結論である。新しい血圧計は安静時血圧と出たらそれ一回で良いといううたい文句には疑問が残る結果だった。新しい血圧計には不整脈判定表示も付いているが、私のいままで使用している血圧計(同メーカーで付いている機種もある)には付いていない。
補足:
血圧計・その後の評価_カフに不満
2016.02.09
本文写真のドイツ製品というbeurerの血圧計は、ヨーロッパ人向けなのかカフの幅が私の上腕の長さに対し大きすぎる感じである。また私の巻き径は最細側に極めて近いのだが巻くとき面ファスナー端部縫い目が折り返し用リングに引っかかって巻きにくい。もう少しファスナー寸法を長くしたほうが良い。本文写真のオムロンHEM-7420血圧計は、eフィットカフといって装着端近辺が腕を巻くように湾曲し固めになっている。これも私の巻き径が最細側に極めて近いためか位置決めが安定しない。また骨ばっている腕には少々痛いときがある。そこで最近むかしながらの柔らかカフの血圧計(オムロンHEM-7121)に買い換えた。その標準カフは私にあっているようである。
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屋久島方丈記・偏見ご免のたわごと編:
No.274 血圧が気になる季節 (2015.03.23)
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