バルブありのクロマチックハーモニカを毎日のように吹いている。保温保管機で人肌くらいに温めて吹いているのだが、吹き方が下手なのか5曲くらい吹くとバルブが湿気でへばりついて音がつまるようになる。そこでトンボのユニカのような複音ハーモニカ配列ではないいわゆるクロマチックハーモニカのバルブレスはないかとネットを見ていたら、ザイデル社のバルブなしクロマチックハーモニカ・スタンダードというのが目についた。
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バルブなしクロマチックハーモニカ
(上)44音のトンボ・ユニカ(上)
(下)48音のザイデル社・クロマチック |
バルブありクロマチックハーモニカ
(上)64音のスズキ・SCX-64
(下)48音のスズキ・SCX-48 |
息漏れが大きいので小さい音しか出ないとあるネット記事にはあったが、購入してみた。吹いてみるとその記事の言うとおりで、私は音色が好みではないし吹いて音が出るというより息を吹きかけた空気音の中で音がなるという感じだった。何回か使ってみてもう吹きたくなくなってしまった。
私はハーモニカのタイプにこだわる方ではない。ひとに聴かせるではなく一人で吹いて楽しむので、音色としては複音ハーモニカの方が好きである。しかし複音ハーモニカ2本を持ってクロマチックに吹くのはやってみたがふたつのハーモニカを咥え直すのが上手くいかずまた感覚的に好きになれず面白くない。だからいわゆるクロマチックハーモニカをやってみようとして、いままでやってきたわけである。
クロマチックハーモニカは大体が単音である。初めはバルブなしの複音ハーモニカ配列のユニカにしたのだが、数は稀だが音域が足りない曲があっていわゆるクロマチックハーモニカに飛びついた。そしてそのクロマチック配列のスズキのSCX-64を主に使用してきた。音色は単音としてはSCXの方が私の好みである。しかしバルブがへばりつくのが不満である。
スズキにクロマチックハーモニカを複音化したトレモロクロマチックハーモニカというのがあって、私は一人で音色を楽しむにはそれがよいかなと思うのだが、バルブありのようだからちょっと手を出すのに躊躇する。私はハーモニカを始めるときトンボの多分一番安価と思われる複音ハーモニカを買ったのだが、その音色は好きである。それをクロマチック化してスライド式にしてもらえば、私としてはそれが理想に近いバルブなしトレモロクロマチックハーモニカということではないかと思っている。かたちとしてはユニカ方式での複音化である。音域については吹けない曲は吹かなければよいと割りきってユニカ並で我慢してもよいと思っている。あるいは横の長さが大きくなってもよいから音域を拡げたものならなお好ましい。
バルブなしのクロマチック配列が期待はずれだったのでそれをしまいこんだあと、バルブなしのユニカを取り出してみてそれも吹いたりしている。複音配列のユニカとクロマチック配列のSCXを吹くことになるのだが、老化防止にハーモニカを始めた私には二つの配列の違いが頭を使わせるのでそれもよいかなと思って交互に吹こうかといまは思っている。
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屋久島方丈記・日誌編::
No.243 クロマチックハーモニカと保温保管器 (2014.09.15)
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