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  たわごと編: No.223  
  2014.05.05 旅客船事故で韓国メディアが自国を批判  
 
  韓国の旅客船セウォル号沈没事故に関連したネット記事に、「韓国大手紙、一斉に自国批判 」というのがあった。大勢が行方不明のままの4日目ころ、対応に右往左往している政府への不信感が募る国内の状況を受けてか、韓国大手紙が「韓国は三流国家」「恥ずべき国」などと強い論調で自国への批判を展開したというものである。

そのひとつに曰く、先進国ではあり得ない大惨事。政府も行方不明者の数さえ把握できず慌てるばかりだった。韓国こそ世界一と誇れる分野、船舶や携帯電話、自動車などを製造する技術は一流になったが、それを取り扱うソフト分野は相変わらず後進国レベルにとどまっている。世界一という派手な外見の内実がどの程度のものかについては、今回の旅客船沈没事故が如実に示している、というようなことである。

私の印象では、韓国が一流と思い上がるような状況を作ってきたのはそのような批判を展開するメディアではなかったのかというものである。国家としてそういう意図があったのは当然だろうが、その空気作りの大きな部分を担ってきたのはメディアだったはずである。自分たちが喧伝した一流国家が言っていただけで実はそれほどのものでないとここで白状したわけである。

どこでも多かれ少なかれあるのかも知れないが、韓国の論調はまず思いがありそれに合わせるような印象がある。今回は国民感情が自国のあり方に向いているのに迎合してのことで、事実や真実の追求結果によるものではないだろう。今回の事故の捜索が続いている中、オバマ大統領が日本訪問のあと韓国を訪問した。その訪問時に慰安婦問題についてオバマ大統領が日本を強く避難するコメントを発したという報道が韓国から流れた。

その真意について日本政府が確認したいというようなコメントを出したようだが、関連するネット記事によれば大統領記者会見で韓国メディアが期待する答えを示してイエス・ノーを問うような類の質問にはオバマ大統領は回答しなかったようである。また従軍慰安婦についてどう思うかというような質問には人権侵害だという答えはしたようである。そして報道についてはそういう基本的見解を問う質問などとその答えおよび韓国人記者の期待する答えを含めた質問などを切り取り並べて韓国あるいはメディアが意図した意味合いを持たせるような記事に捏造したものだという見解を示している。会見記録を通してみるとそういうふうに思われるそうである。もし事実や真実より言いたいことを記事にしたということなら、沈没事故での自国批判と根は同じ思考風土から出ている感じがしないでもない。

補足1: 過去よりは今と未来を_韓国でのオバマ発言
私はオバマ大統領の過去よりは今と未来をという発言こそ意味が大きいと思っている。過去に縛られ過去の恨みを残したままでは明るい気持ちになれない。恨み責める思いを水に流し清算しない限り(条約や談話でなされたと思ったがそうでもないようだから何を以って清算とするか知らないが韓国が全世界に清算を宣言しない限り)、際限なくその思いを蒸し返しまたその思いにさいなまれることになる。恨み責めることを国家と国民が生きていく必要条件にしていては、幸せな未来は来ないわけである。こういうことをこそ韓国メディアは発信すべきだという気がする。

補足2: ローマ法王のメッセージ_ネット記事から
4月24日ローマで韓国人だと思われる名の主教が法王にセウォル号犠牲者を哀悼した祈祷に感謝の意を伝えた際、法王が「韓国民すべてに深い哀悼を表す。若者に会いに行く訪韓を控え、多くの若い生命の犠牲を非常に残念に思う」と述べ、また「韓国民がこの事件をきっかけに倫理的・霊的に生まれ変わることを望む」と強調した、という記事が韓国新聞の日本語版に出ていたそうである。そしてネットでは、韓国民がこの事件をきっかけに倫理的・霊的に生まれ変わることを望むという言葉が話題として多く取り上げられている。

韓国はかなりのキリスト教信者がいるそうである。私の印象では、日本のキリスト教信者は数少ないが自分たちは特別だという感じで気高い存在と思っており彼らの大方の行動様式もそう思わせるようなイメージがある。法王は本来キリスト教信者のあるべき姿はそうだと思っているのかも知れない。しかしキリスト教信者が多いと言われる韓国社会がそういう精神で動いている感じがしない。現実はキリスト教信者になれば素晴らしい人間になるとは限らないというわけである。また中国ではキリスト教信者の数がアメリカより多くなったそうだが、中国社会でもキリスト教が何か変化をもたらすかどうかは期待しないほうがよいかもしれない。

補足3: 韓国大統領、自分と同じ論理の国民性に悩まされる
2014.05.23
今日見たネット記事によれば、旅客船沈没で朴槿恵韓国大統領が(本心かどうかは知らないが)何度目かの涙の謝罪をしたにもかかわらず韓国民は満足しないようである。大統領はいったいどうすれば許してくれるのかと悩んでいるかも知れない。しかし自分が日本を非難攻撃していると似たことを国民からされている。日本がなにやっても許さないと言うなら、国民は大統領が何をやっても許さないというのと同じに見えるわけである。謝っても無駄だというような国民性に官民こぞって浸った結果のように見える。

(関連記事)
屋久島方丈記・偏見ご免のたわごと編:
  No.383  慰安婦合意は韓国の日本への公開証文でもある  (2017.01.09)

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