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  たわごと編: No.132  
  2012.11.07 今後の大学新設認可は新基準によるらしい  
 
  11月2日に田中文科大臣が大学設置・学校法人審議会が2013年度開校を認可する答申をした大学3校について不認可にしたとの報道があった。不認可の理由の大元は大学が多くなって大学の質の低下が進んでいることにあるということらしかった。そして認可前になぜ学校側が施設建設を進めていたり学生募集したりしていたのか疑問があるが、そういう状況下で不認可ということで騒ぎになった。11月7日の国会で追求され、3校は現行基準でということで不認可撤回になったようである。また大学が多くなって大学の質の低下が進んでいるとの見方に変化は無いようで大学設置基準見直しはする模様である。

その大学設置基準についてである。私の印象では勉学達成レベルが保証される卒業生と大学卒という名の付いた勉学達成レベルが曖昧な卒業生を今の大学は世の中に送り出しているようである。世の中では前者は勉学の成果を発揮することが期待され採用されているが、後者は卒業生を選別するために勉学成果以外の評価基準で採用されたりしているようである。また大学卒という看板に執着して職種や待遇とのミスマッチも生じているようである。大学全入が追求されてきた結果勉学に勤しまないあるいは勤しめない学生が生まれてしまったからだと思われる。

むかしはいろいろな事情特に経済的な事情で進学できない人がいたとよく耳にするが、いまは能力のある人がそれなりの勉学成果を挙げて世の中に出るのに大学全入が役だっているならばその一面は評価すべきだが、名ばかりの大学卒を生み出すことについては考えなおす必要があるかも知れない。名ばかり大学卒で国民の教養レベルは引き上げられているかもしれないが、その手段としてなら別の手段も考えてみたらという気がする。

大学については、大学卒の勉学達成レベルはどうあるべきか、そしてその達成をどう評価・証明するのかということを議論しなければいけないのではないかと思われる。またわが国で大学数あるいはその定員数設定のため、大学での勉学成果が必要な人材を余裕をかなり見込んだ上で毎年最大何人世の中に送り出すべきかというような議論も必要なのではないかと思われる。つまりは大学設置基準の根拠として卒業生の質でもある大学の質を高める視点と必要性を失った大学をいかに廃校にするかという視点からの議論も必要な気がする。

補足: 体罰自殺事件への橋下市長の対応の真意は
2013.01.18
大阪の桜宮高校で運動部員が顧問教員に体罰を受けて自殺した事件で、橋下市長がスポーツ関連学科の受験中止や教員の全取替えなどを実施しなければ予算執行停止もあり得ると言いつつ教育委員会に要求しているが、そのやり方が田中前文科大臣に似ていると言われていることについての感想である。

TVニュースで見たところでは橋本市長の言うことに教育委員会は反対のようだし、教員も反発しているようである。私には教育委員会は自殺事件についてどんな具体的改革案を提示しているのか、教員たちはどんな具体的対策を検討し提案しているのか見えない。彼らは当事者としてあるいは同じ教員団体として、事件発生から今までに何も問題解決の改革案を提示せず、市長の言うことに今までのようで良いのだと反論しているだけのように見えるのである。

橋下市長の対応策はショック療法的だが、これは教育委員会や教員連中に死に物狂いで改革案を出せと迫っているのだと私には見える。教育委員会や教員連中はその改革案を持って市長と折衝しなければならない。橋下市長は良い案で早く自分を説得してみろと言っているのだと思われる。

(追加・13.01.22) 桜宮高校運動部のキャプテン何人かが教育委員会のスポーツ関連学科入試中止の決定を受け、非難の記者会見を開いたとのニュースが流れた。被害者面して訴えていたが、彼らにも体罰を横目で見ながら声をあげず黙っていた責任はある。スポーツ関連学科では体罰に等しいシゴキを容認する風潮があったのではないか。だから学科を廃止し出直しが必要との判断になったのではないかとの反省の弁は見た限りでは聞かれなかった。(はなしは飛ぶが、教員側の体罰行為と生徒側の暴力行為とは区別して対応を考える必要がある。)


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     No.309  裏目に出たこと  [2009(H21).06.17]
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     No.147  体罰あるいは暴力行為的指導  (2013.01.31)

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