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むかし読んだエッセイか評論かに、同和問題は差別があると叫ぶ活動家あるいは識者などによって大きく作られている面があるというはなしがあった。私はその意見に共感を持った記憶がある。私はそれまでそういう差別に接した経験はないしほとんどのひとはいまそういうことを問題にしていると感じたこともなかったからである。そして問題だと言い募ることで差別対象を何でもないところに浮き立たせることが問題を作っているという見方に共感したのである。
私は若いころ橋のない川という本を読んだことがあるし、そんなに遠くないむかしに差別があったことは知っていたし、そういうことはあってはならないことだと思っていた。しかし今現在はそこに問題があると言われなければ意識しないようになっている。そして問題があると煽ってそれで身を立てているひとたちと、それに乗って被害者だと言い募って既得権益を得ているひとたちの言動以外、同和問題を私に意識させるものはない。現実には多分暗に当事者が差別を意識させられることはあるのだと思われる。それは否定出来ないと思われるが、問題を煽るひとたちとそれに踊って利益を得るひとたちとは別に個別に人権問題として解決して行かないといけないように思える
さて、同和問題と中韓の対日姿勢というはなしだが、ほとんどのひとは意識していない問題を権威あるもの(中韓で言えば中韓政府・指導層)が問題だと言い始めて、その権威の言うことを信じてあるいは煽られて作られた空気を信じて大勢が踊るようになるという感じが似ているということなのである。最近で言えば民主党政権時の尖閣での中国漁船領海侵入だが、いままでの均衡を破ろうとしたのは中国である。日本の国有化という対応の悪さもあって中国政府の強硬化路線を招き政府の言い分を信じ煽られた中国国民は日本国の邪悪性を標榜して反日意識をさらに高揚させている。韓国も均衡を破ったのは、反日意識を煽る前大統領の竹島上陸である。煽られこれも日本国の邪悪性を教育されていた韓国国民は一層反日意識を高揚させ政府はまたそれをてこに反日を強化している。
中国が言う尖閣棚上げなら、中国は漁船を侵入させなければ良かったわけである。韓国も竹島実効支配状態だから、その状態を維持したままで良かったはずである。ところが中国も韓国も政府・権威がまず問題ありという状況を作ったわけである。それに国民が煽られ信じて反日行動を踊っている。しかしいま煽り拡散に踊り狂っている者たちはいずれは自分たちのつくりだした煽り踊る空気あるいはその結果が自分たちに帰って来て苦しむことになる。多分中国や韓国では必要がなくなっても覚えた踊りを忘れなそうだからそういう事態に陥る可能性がある。
私は同和問題の現状をよく知らないのだが、報道による大阪での事例から思うに、人権問題とは異なる同和問題から派生した悪影響が拡大し多分それに対する批判・反動が同和問題に煽られ踊ったひとにも帰って来ているのかもしれない気がしているのである。どこにでも、疑問を持ち自分で情報を調べ事実を確認しようとする人たちはいる。そしてその成果がいずれ目に見えてくるはずである。まず大阪がどうなるか見てみたいものである。
ところで、同和問題や中韓の反日意識の醸成方法は普通の日本人にはなじまないがよくある手法で例えばアメリカのイラク攻撃前の核保有疑惑の醸成方法に通じているところがある。あるかも知れないと思っているだけのことでもそういうことにしたいという意志を持って煽りそれを信じて踊り煽ることが拡散してイラクでは戦争につながった面があるわけである。それが初めの煽りが偽りの情報にあったことが明らかになっていまは煽った側の責任が問われるようになっている。このように歴史問題にはそのときに事実と言われたことと異なることが事実だったと明らかになって来ることもあるということである。感情に訴えるような煽りとそれを信じて踊り煽るような動きが見えたときは、疑問を持ち自分で情報を調べ事実を確認しようとする冷静さが必要である。
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屋久島方丈記・偏見ご免のたわごと編:
No.118 竹島・尖閣に思う米中露韓と日本の戦略 (2012.08.19)
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