My logbook : 屋久島方丈記 
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  たわごと編: No.54  
  2011.06.13 急速充電ステーション実証実験  
 
  6月10日尾之間の町役場支所駐車場を利用しようと行ったらそこに設置されていた電気自動車用急速充電ステーションの解体が始まっていた。昨年12月ころから設置工事が始まったので時々通りかかるときに見ていたのだが不調続きのようで本格稼働したのは2月ころだったように見えた。ほんの三ヶ月で撤去とは無駄なことをしているのではないかというように見えてしまう。

私が稼働期間中に通りかかって充電しているのを見たのはたったの1台である。そんなに通りかかる頻度は高くないのだが、それにしても稼働率は極端に低いのではないかと思われた。電気自動車を利用しようとすれば充電設備は必須である。それも駐車場に必要であると思われる。家庭の駐車場で夜間ずっと駐車中や職場での通勤車駐車場で日中ずっと駐車中に充電する場合、分単位の急速でなくてもよい。しかし所用の途中で短時間利用する回転の激しい駐車場で、入れ替わり立ち代わり充電するようになると充電口の数が一つ二つでは実用にならない。コインパーキング並に駐車スペース1台ごとに充電口ポールが必要だと思われる。そういうところでは急速充電ということになると思われる。

ネットで見たところでは、尾之間支所駐車場の急速充電ステーションは、鹿児島県が「屋久島CO2フリーの島づくり(多分電気自動車普及という意味か)」を推進する取組の一環として、屋久島の地域特性に即した電気自動車の充電インフラ整備を検討する実証実験を行うために設置されたようである。実験期間は2011年2月初旬から5月8日の期間で、あるメーカーの太陽光で発電した電力を蓄電池に蓄え利用する家庭用電源対応型「ECO急速充電ステーション」で太陽光パネルの発電量、急速充電器の利用状況、蓄電池の充放電容量等のデータ収集し屋久島内に充電設備を設置する際の適正な太陽光発電や蓄電池の最適容量を調査するのだそうである。

その実証実験期間が終わったので撤去ということらしいが、わざわざこういう設備を設置してやるほどのこともない気がしてしまう。太陽光パネルの発電量は日照条件の観測データがあれば実験室でシミュレーションできるし、充電器の利用状況は電気自動車の普及していない現状では予測あるいは決め打ちするしかない、それらにより電気自動車バリエーション相当の負荷で実験室でシミュレーションすれば蓄電池の充放電容量も見極めがつく。耐候性を見るならわざわざ駐車場を狭くしてまでしなくても海際の空き地にでも放置すればよいが実験期間三ヶ月ではこれは評価項目に入っていないと思われる。メーカーが6月発売自社製品の設置作業の実地訓練をしたに過ぎないように見えてしまうのである。

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屋久島方丈記・日誌編:
No.34  電気自動車充電ステーション  (2011.01.31)
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