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昨年は日本各地で雨の被害が多かった。わが家付近では尾之間での気象データによれば、降雨量が50mmを超えた日は26日ある。そのうち、降雨量100mmを超えた日は4月12日243mm、6月12日204.5mm、6月17日140.5mm、6月25日105mm、7月7日104mmであった。多分この前後に各地でも大雨が降ったと思われる。
4月12日についてのもう少し細かいデータは、降雨量243mm、1時間最大49mm、10分間最大12.5mm。わが家では何ごともなかった。近所の家でも何かあったというはなしは聞かなかった。台風や雨が多いと言われる屋久島ではそれなりに立地を考えて人家があるからか被害のはなしを聞かないのだと思われる。また太古から大雨に見舞われて地形もそれに耐えうる形に落ち着いていると思われる。だから多分大雨で被害が出るところは人工的に地形をいじくったところになる。
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2010.04.18 |
2010.10.06 |
昨年4月18日、犬の散歩をしていたら数年前に造成された畑の道側斜面が崩れているのを見つけた。4月12日の大雨で崩れたものと思われる。ここは畑総事業という農地改良工事で造成された畑の斜面である。二辺が道に接しているが高低差の大きい方の法面に滑りが発生したようである。私はその処置がどうなるのか興味があってその後散歩で通る度に動きがないかと見ていた。
10月6日、散歩で通りかかると被害法面にブルーシートが被さっていた。それまでにも雨の多いときがあったからか崩れは大きくなっている。補修の形跡はない。多分これまでの間の大雨で崩れが大きくなるのを見て補修開始までブルーシートで雨の沁み込みを抑えようということのようである。シートを被せたのだから見ている関係者はいる。いつ補修開始するのかとその後も通るたびに様子を見ていたのだが一向に動きがなかった。
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2011.02.09 |
2011.02.22 |
今年2月9日、散歩で通りかかるとやっと補修工事が始まったようである。予算とその消化に何か都合があって年度末が来るまで待っていたいわゆる年度末の集中工事になったのかという印象である。滑りは10月ころより大きくなっているようだからこれまでにも徐々に滑っていたものと思われる。道の奥には二軒の家があり畑もある。しかしそこそこ通れるからそういうところは応急工事はしないことになっていたのかも知れない。
2月22日に通りかかると作業員が工事で汚れたコンクリ路上の泥を水で洗い流している。工事は終了かとたずねたらそうだということである。崩れる前は法面の上から下まで土だったが、今回は下端に金網の中に石を詰めた壁を設置しその後ろに土が石の間から流出しないようにフィルター剤を置いてそこから土の法面が立ち上がっている。法面の中に浸みこんだ水は石壁から流れだすようにした崩れ防止対策のようである。
私が崩れを初めて見た時から10ヶ月経って補修完了である。放置期間は9ヶ月である。私が興味があって処置の経緯を見てみたいと言っていたのは、公共工事とはこういうものかも知れないという感じがあってそれを確認してみようと思ってのことである。しかしこの時期に工事になったのは、地主が畑使用中は工事しないでくれと言っていたからかも知れない。私の直感が当たっているかどうかは分からない。
補足: また崩れる
2011.03.02
補修したところがまた崩れている。土の性質あるいは傾斜のつけ方などに問題があるのか分からないが、2月27日30mm、28日63mmの雨で崩れ始めたようである。
(関連記事)
屋久島生活の断片・日誌編:
No.293 大雨の後のこと [2010(H22).05.10]
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