4月12日に大雨が降った。TVの気象ニュースによれば近くの尾之間で24時間雨量が240mm超だったということである。そのあと散歩に出て一昨年あたりに畑総という畑の改良工事が行われたある畑のそばを通ったら通路沿いの法面が一部地すべりを起こしていた。畑を嵩上げし以前よりは高くなった斜面である。盛った土同士の境界が雨で緩んで滑ったのかもしれない。私の見るところこういう地すべりは傾斜地を横切る道で地層が途中で切断された箇所とか盛り土をした斜面で起こるようである。人手が入っていないところは縄文杉のむかしから大雨にさらされ安定した地形になっているはずだと思えるからである。
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畑の法面の地すべり |
雨水で流された砂利道の砂利 |
雨の後の状況で見かけたもう一つは畑に取り付けの傾斜した横道から流出した砂利である。大雨で集まった水が砂利道を水路として流れるときに一緒に流されてアスファルト舗装の道路に溜まったものである。水はアスファルト道路で広がって側溝に流れ込み砂利が舗装上に散乱したようになったものである。似たような目に私はあっている。
私が引っ越してきた当時、農道から我が家に下ってくる道が舗装されていなかった。ちょっと多量の雨が降るとその道の横の山側の土地に降った雨と道に降った雨が道を流れてくる。道がえぐれて土と石ころが我が家の方へ流れてくる。私は土地業者に金は出すから道の下端部を横断するU字溝を追加しちょっと離れたところにある側溝につないでくれるよう依頼したが、業者は私の言う問題を理解してくれ業者負担で工事してくれたことがある。
我が家の近辺、例えば道沿い100mX100mの範囲に240mm雨が降り道に流れ込めば2400トンの水が短時間に流れることになる。24時間雨量といっても土砂降りの時間が24時間続くわけではなくある程度集中的に降る。だから道が川のようになったりするわけである。これが範囲も100mX100mどころでなく広い傾斜地の下辺に家があったりすれば敷地全体が水浸しになるくらい大量の水が流れてくることもあるわけである。そういう場所にある家の人が会うとよく裏に水が出ると言っていた。ナガシムシ(シロアリ)が嫌だ言って引っ越してしまったらしいのだが、いま思うと出水も引越しの理由の一つかもしれない。
屋久島では大方の土地が山から海への傾斜の途中にあると思われる。大雨のときに水が集まって流れるところを避けるか、雨水の流れをコントロールしないと一時的にでも水浸しになったり土砂の流入にあう可能性はあると思われる。以前聞いた話だがむかしから出水しやすい場所の地名に「平」が付いているそうである。屋久島でも私の住んでいる平内、他に高平とか平野とか「平」の付く地名はある。もしかしたらむかしから大雨が降ると注意しなければいけなかった場所の名残かもしれない。
補足1: その後の畑法面のこと(1) [H22(2010).10.23]
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今年は雨の日が多かった印象である。 そのせいか崩れは大きくなっている。 補修はされていないがブルーシートで 雨の沁み込みを抑えているようである。
崩れ発生後作付けされたようで 現在畑は使用されている。 |
補足2: その後の畑法面のこと(2) [H23(2011).02.11]
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シートはあったが崩れは大きく なっていたので気になっていた。
年度末が来るまで待っていたのか やっと補修工事が始まったようである。 |