屋久島生活の断片・日誌編
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No.263  黄色い実のこと  H21.03.23)

我が家のタンカンの木のことである。屋久島に引っ越してきた年に苗木を買って植えた木で、昨年14年目にして初めて黄色い実を二つ収穫することが出来たのだが、今年は昨年台風が来なかったせいか40ヶくらい大きな実をつけた。

庭の端のタンカンの木 今年採れたタンカンの実

我が家で植えたタンカンの苗木は一本で、実を食うためではなく、年末から二月三月ころまで庭に金色の玉がなっている木があると寒々しい季節の彩りになると思って植えたものである。実が二つくらいでは庭の彩りには不足だったのだが、今回は見るに耐えるようになった。

食うために植えてあるのではないと言いながらも、これだけなれば食わないわけにはいかない。昨年採れた2ヶを食ったところではよい味だったし、自分たち夫婦で食う分には十分である。糖分取り過ぎないように一日一人二個くらい食えば40ヶなら10日はもつ勘定だと期待しながら庭の風情を楽しんできた。

昨年妻の知り合いが家に来て庭にタンカンがなっているのを見て、これは摘果していないねと言われたが、売り物で出荷するには規格にあった大きさの実にする必要があるらしい。しかし我が家では庭の彩りにするのが第一目的で形をそろえるとか大きい実を採ろうとかいう気はないので何の手入れもせず成り行きまかせにしている。

我が家で親戚知人に送るタンカンもそんな感じでやっている農家から仕入れているが、その方が粒はそろわなくても甘く旨いと評判がよい。農家ではそれでも何らかの手入れはしているだろうから我が家のものはその味には及ばないと思うものの、昨年採れた2ヶを食ったところでは自分のところのものという思い入れもあってかなりよい出来なのだという気になっていた。そこで今年は本当に食うに耐えるか確かめようと思って採ったものを数個勇んで食ってみたが、やはり本職には及ばない。甘さは抜群だがなんとなく味が濃すぎて癖がある。手が伸びるのは農家から仕入れたものになってしまった。

No.237  初めての黄色い実のこと  (H20.03.10)


 
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