屋久島生活の断片・日誌編
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No.199  猿が来ること(2) H18.08.28)

我が家と隣家の境界付近に大きなアコウの木がある。8月に入ってから、イヌビワの実を小さくしたような実がたくさん枝についているのが見える。毎年のことだが、これを食べにサルが来る。木に向かうとき庭の縁を通過するときもある。今年は大体3匹来るのだが、我が家の中を覗き込むように警戒しながら順に間隔をおいて一列になって通過する。

犬は私が気づく前からサルが来るのを察知して、近づいてくる方向に近い部屋に走って行っては騒ぐ。それで私がサルでも来たかと庭の方を見ると、サルが通過するのである。サルは犬に吠えられても家の中にいればなんでもないと知ってか、警戒はしつつも逃げず木に向かって行進して行く。

サルは木に登って細い枝の先端付近まで行って実を採っては口に入れる。木の枝が揺れがさがさ音がする。ときにデモンストレーションか枝をわざと揺するときもある。犬が我が家の庭を通らない経路で木に来るサルに気がつくのはそれより早い。私がまだ気が付かないうちからそわそわしながら窓の外を覗きこむ。私が何事かと思っているそのうちにがさがさサルらしき音が聞こえてくるのである。

サルが木に登っているとき、犬を庭に放すと木の方に走っていくのだが、サルはその気配を察知してすばやく逃げてしまう。木に登っていればなんともないのだが、犬だとすっ飛んで逃げてしまう。私が写真を撮ろうと犬と同じくらいのところへ行っても警戒はするが逃げないのだから、人間と犬の性格の違いを知っているようで面白い。

今年はカラスが里に増えて駆除するという町内放送があったが、そのカラスがアコウの木にやって来て、サルと一緒に実を食っているのを見かけることがある。サルにとってはカラス、人間、犬の順に警戒レベルが大きくなるようである。

No.102  猿が来ること(1) (H14.08.26)


 
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