屋久島生活の断片・日誌編
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No.124  草払いのこと(2) H15.07.14)

梅雨明けが近くなった頃、毎年町一斉と思われる恒例行事の農道の草払いがある。今年は7月6日の日曜日だった。作業は7時から12時の予定で、集落の班ごと決められた近辺の農道両側の草を払う。ところによっては草払いすると道幅が2倍になったように感ずるところもある。

今年わが班が集合した場所ではいつもにない出来事があった。路側のすぐ内側の雑木林にスズメバチの巣があったのである。木に幼児の遊ぶゴムのサッカーボール大の巣が見つかった。すぐそばに小学生の子どもがいる家があり道で遊ぶ。早速見回りに来た小組合長(近隣何班かの取りまとめの長)に言って通報してもらったら消防が除去作業にやってきた。普通は保健所がやるらしいのだが、屋久島ではそういう人員がいないので消防がするという話である。

蜂の巣除去にやってきた消防署員 蜂の巣のある林に入っている

消防の服に防護ネットをかぶり厚い手袋をして巣の除去をしてくれた。興味本位で私を含め何人かが遠巻きに見学していたが、雑木が邪魔であまりよく見えなかった。刺された、痛いとか言う声が聞こえてきて、スズメバチが林から何匹か飛び出してきたあと、私は遠くに逃げた。しばらくして除去は終わったという報がありそのほか何も話はなかったので署員に問題はなかったようである。

ところで草払いに集合しての話題や感想である。草払いは農道沿道の家や畑などの持ち主などがいるところは前日までに自分で実施するようにというおふれが出ている。ここ数年それが徹底されてきて、われわれの作業範囲ではほとんど当日に作業するところは残っていない。だから休憩を多く取りながら、事前草払いの後伸びが目立つところを体裁で草払いをして時間をつぶすというのが実態である。担当区域が終わったら遠くの済んでいない区域に回ってほしいというはなしもくるが、全員別荘暮らし的生活をしているような班では本格的草払い作業はなじまないしそのような義務感も持てないのが実態である。適当な時間に流れ解散ということになる。

こういう状況だから、もう区の経費で人を雇って残っている不在地主のところをやればよいのではないかという意見も出てくる。最近何でも屋が開業して一人作業代が時間1,000円、草払い機使用時は日に3,000円プラス、それに管理費500円ということである。昨年の区の経費は会計報告によれば草刈機の刃53,897円、油代他10,952円、パン・ジュース代70,848円、合わせて135,697円である。その金で草払い機10台使って人は20人(5時間作業として)雇える。そういうことを考えてもよいのではと思うのである。

他に道を見て話題になったことである。当地では道を掘ったりしても復旧するというマナーが欠けているようである。公共の工事でも埋め戻しただけで舗装をしないところがあるようである。今回の作業範囲でもまだ道路の真ん中がへこんでいて、車で通るとがくんと来るとかバイクや自転車でつんのめりそうというところがあった。またそのそばには埋め戻してそのままのところを近所で家を建てる大工さんに頼んで基礎打ちの残りのコンクリで固めてもらったというところもあって話題になった。

私がバイクに乗っていたころのことだが、家を建てるとき業者が水道管を家に引き込むために道を掘ってそのあとをただ埋め戻したままのところにいらついたことがある。雨でやわらかくなったりして時間がたつと結構なへこみになって車で通っても衝撃を感じるようになる。私も数年前家の近くで水道管引き込み跡が溝になった道路を大工さんに頼んでコンクリで埋めてもらったことがある。

No.10 草払いのこと(1) (H12.07.02)


 
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