屋久島生活の断片・日誌編
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No.10 草払いのこと(1) (H12.07.02)

今日は集落の草払いの日だった。農道草払いは例年7月上旬頃集落全戸(各戸1名宛)参加で年1回実施される。前年実施時からのびた路側の草木を刈って道路を通りやすく、またきれいにするために実施される。農道隣接地主などは事前に自分のところを草払いしておくことになっているので皆は残りのところを刈る。

草払い風景

今日自班の作業中の写真を撮りたかったが、気がひけ
るので終わってからバイクで回ってよそのところの草
払い風景を撮った

 

作業は各班毎に班長の指揮のもとで行う。班員は有る者は草刈機を無い者はシャベルや鎌などを持って集合する。草刈機の燃料と歯は支給される。作業は7時半に始まり大体午前中で終わる。休憩時にはパンと缶飲料が各人に1個ずつ配布される。

昨年は私が班長だった。区長からの指示は実施数日前に班長が召集されて伝達される。当日は班担当範囲を終わってもまだ終わっていない区域があると追加指示が出てそちらへ応援に行くことになる。しかし転入者ばかりの我が班のここ数年の作業姿勢はそれを回避している。

私は引っ越してきてはじめての作業時自班の作業が終われば解散と思って早く終わらせようと目いっぱい頑張った(つもり)。 終わったら他の場所に回れということになった。あまり鍛えていない身体で持病もあれば日当たりの中での作業はこたえる。作業の目標が見えないともっとこたえる。

多分その年以前からの同様の経験から我が班の作業姿勢が次第に形成されてきたと思われる。班員の思いが無言のプレッシャーとなって旧各班長をそうさせてきたのではと思う。そこで班長の私は終わったらどこをやるか事前に示してくれと言った。はじめから全体が見えていればやるほうは安心だ。答えは例年通りであるとのことだった。聞くこと自体が論外のようだった。

私は草払い当日自班担当範囲を時間いっぱいに作業する方針を班員に伝えほぼその通りに実施した。獅子身中の虫のようなふるまいだった。執行部からは多分顰蹙をかったと思う。

区規則では参加しなければ区が対価を要求できるとある。昨今の私は要求されるのに匹敵するぐうたらである。でも何事も金でというのは好きでない。だから格好だけ参加している感じもある。しかし一面これは田舎暮らしのコストであるとの認識は持っている。

ところで今年3月農道から我が家に至る道が舗装されることになった。奉仕作業ということで区役員や区民の方々の多大なお世話になることになった。私は昨年の草払いの罪滅ぼしにとできるだけの作業をした(つもり)。その結果そんな下心があったわけではないのに奉仕作業時間以外の作業について日当まで頂いてしまった。内心忸怩たるものがある。でも今年も申し訳ないが私の草払いは格好だけに終わってしまった。

草払い前 草払い後

No.124  草払いのこと(2) H15.07.14)

 
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