8月の半ば平内集落ホームページの掲示板を見ていたら、8月8日に観光客から投稿があり、温泉同好会の会員らしき人がマナー破りをしているとクレームを付けていた。10日には、元地元民という人がそれに関連して投稿していて、マナー破りをしている人にどうしてかと尋ねたら逆に言い寄られ、居ずらくなって隣の温泉(多分湯泊)に行ったとある。また他のサイトでも苦情多数出ているともあり、一部とは思われるが移住者の温泉同好会員の振る舞いが根にあるような印象である。
12日には、温泉同好会事務局長という人がこれらのクレームに対し投稿している。件のマナー破りについては会員の家に関西から来ている家族ということで、11日に彼ら家族に自重を求めたということである。そしてその後段で同好会の活動について説明し理解を求めているくだりがある。曰く、
1) 同好会は、温泉を利用する地元の人々が集まり、毎月の温泉清掃、周辺の海岸、公園の清掃をも行っている。
2) 温泉が破損した部分の修復や皆様が安全にご利用出来るように改修も行なっている。(費用は会費と区からの助成金で賄う)
3) 観光協会を通じて全ての観光に携わる事業者に、観光客に向けた温泉の歴史、入浴方法などをパンフレットを配付した。
4) 今後とも、皆様のご意見を拝聴しながら、温泉の寸志100円が、集落の新しい「村作り」第一歩としたいと考えているので、協力方宜しく。
というようなことである。以上の一連の掲示板投稿を見て、同好会活動が善意から発していることを否定しようとしているわけではないと断って、ちょっと辛口の見方で感想を述べてみたくなった。
1)〜3)は同好会の活動についての紹介である。4)は集落の温泉運営管理についての説明である。しかし件の移住者家族に自重を求めたあとは同好会のPRと協力依頼では
答えになっているかいないかはっきりしない官僚答弁みたいな対応の感がある。他のサイトでも苦情多数出ているとクレームにあるのだから、ことの本質は一部移住者が同好会を名乗って気ままな振る舞いしているとみえるところが多々にあるのではないかという感じがするが、その辺への考察言及がない。
同好会は、そもそも清掃活動をしようという同好の士が集まって自分たちのみならず一般利用者も気持ちよく入浴できるようにと黒子で活動することを趣旨にして結成されたのではないかというのが私の理解である。しかし同好の士を集めようと会員拡大を図るうちに、会員でなければ入浴すべからずとまでは行かないまでも、会員であることが温泉利用の黄門様の印籠みたいになっているのではないかという気がしないでもない。それでなければ意見をされて言い訳に同好会員ということを表に出してくるわけがない。初期の趣旨とは異なって同好会が清掃する同好の士の会から入浴する同好の士の会に一部変質してしまったのかもしれない。
同好会のメンバーが増えれば、大勢の物言わぬ利用者より少人数でも集落への圧力団体になり得る。管理運営の改善にはそれもよい。しかし会の名で入浴現場を仕切ることになれば、同好会を清掃の黒子活動団体ではないと思い込む会員も出てくる。多分会の発足状況を理解していない新入者は入浴同好会と思い込む可能性が高い。そして会員だと表に出して大勢で一緒に入浴すれば会員でない一般利用者にはプレッシャーになる。地元民でも会員でないと入浴するのに肩身が狭い感じになるとかクレームの元地元民のように反発を感じることになる。
温泉同好会は、温泉清掃ボランティア会に改称したほうが良いのではないか。やたらに会員を増やさず善意で奉仕活動をする人の会として黒子に徹し自分たちをPRしたり評価を求めたりしないほうが良い。一般利用者のために奉仕していればいずれ感謝されるときは来るものである。また同好会の名を使い続けるなら、会員に同好会の名を入浴現場で言わないように、特にその名で仕切るとか特権意識で振舞うことをしないよう徹底させるべきである。また同好会の名を言わなくてもつるみ方ひとつで排他的一団に見えてしまうこともあるので要注意である。
No.240 屋久島(132):EBOもどきかものこと
(H19.03.26)