長く使ってきたWindowsXpのPCがなんだか音が大きくなってきた感じがして気になっていたが、最近使用中に突然再起動することが多くなってきた。ハードの診断をしても異常な結果は出ない。セキュリティソフトでの検査でも異常ない。しかし気になる現象は発生する。そのうち突然使えなくなるのではという不安が消えない。
私はだいぶ前からWindows7になったらPCを新しくしようと思っていたのだが、その不安を理由に今回早めにWindows7アップグレード優待付のWindowsVistaBusinessのPCを購入した。以前からPCは妻と共用である。今度も私と妻の2ユーザーで使い始めた。ところが一週間のうちに3回も何のタイミングか分からないのだがユーザー切り替えするとユーザープロファイルが読み込めないというようなトラブルが発生した。2回は標準ユーザーの妻の方に切り替えたときである。1回は妻の方から管理者権限の私のほうへ切り替えたときである。再起動しても状況は変わらない。
その度にシステムの復元をしたり、新たなアカウントを作り設定をしなおしてはデータを旧アカウントから新アカウントに移行というか関連付けるというか、今までどおりに使えるようにするのに手間取った。多分PCあるいはOSに精通している人は簡単にやれるのだろうが、新アカウントのデータの場所を元のデータの入っている場所にできないものがある。初めに場所を設定するとき空でないと警告が出るものがある。何しろ対処に手間取って面倒くさい。そしてそれがまた問題を含んでいるようなのである。
ユーザーアカウントを削除して新たなアカウントを作成した後、旧アカウントに関係付けたドキュメントの場所(それはデフォルトの場所から変更した自分で作成したフォルダーなのだが)を削除をしようとすると確認ウィンドウが出て「続行」すると何千というファイルが削除に関連しているような表示が出る。
ユーザーアカウントの設定に反映されたと思われるフォルダーの中身のファイル情報がそのフォルダーの削除に関連して影響を受けるようである。トラブルが発生したユーザーアカウントを削除し新たなアカウントを作成しなおしても旧アカウントの情報は保持されていて、それに関連付けられた自分で作成したフォルダーの削除も問題発生の一因になっていそうである。またそういうフォルダーを削除した後の方がトラブルの及ぶ範囲が広いような感じである。
私の使い方では複数ユーザーで何らかの競合が発生してトラブルになるのかもしれないと1ユーザーにすることにした。メールソフトは複数アカウントを設定できるものにして使用に問題はない。ブラウザはブックマークに二人別々に親フォルダーみたいなものをつくりその下に各人のブックマークを入れるようにした。自動サインインなどはその前に他の人が利用したときはサインインをしなければいけないというようなことが発生するがたいして苦になることではない。
個人作成のデータは各人個別の親フォルダーをシステムドライブ以外のドライブに作成しその下にフォルダーやファイルを保存するようにして、システムと関連付けられているユーザーのドキュメントフォルダーなどには個別の親フォルダーのショートカットを保存することにした。これで今使用しているわけだが、フォルダーウィンドウの上にある「戻る」や現在フォルダー表示枠では、戻れなかったり上の階層に行くのに使いづらい。もっぱら左の枠の階層表示の方を使うことになる。Xpのときのほうが使いやすかった感じである。
さて、Vistaに限ってのことではないと思うがシステムとして不満なところを思いつくままあげてみる。まずシステム側で作成されるもの以外の純粋に個人で作成あるいは保存するデータについては、PC購入後初めてシステムを立ち上げたときにそのデフォルト保管ドライブをどこにするか定型化された手順の中で問うべきである。アプリケーションも同様に初めてあるいは再インストールで立ち上げるときに定型化された手順の中でデータ保存場所の設定ができるようにして、そこに以前データがあってもよいし移動してもよいというようにしてほしい。
現状で困ったのは、保管場所を変更するする場合変更先が空でないとだめというときがあることである。システム設定のデフォルトの場所からトラブル発生以前に使用していた場所に変更するときは旧データが入っていようがいまいが可能にしてほしい。また今の保管場所から変更先の保管場所にデータを移動する場合、移動先が空でないときは上書きその他の移動方法選択を可能にしてほしい。本来はシステムやアプリケーションのトラブル後の復旧などの対処後個人作成のデータ保管場所とシステムあるいはアプリケーションとの関連付けにデータ移動を伴わないですむようになるのが理想である。
またそもそも個人のデータフォルダーは、ドキュメントとかピクチャーとかミュージックとかシステム側で用意する必要はないのではないか。私は利用目的別にフォルダーを作りその中には各種のファイルが混在している。システムとしてのユーザー用デフォルトデータフォルダーはひとつあればよいと思われる。そして個別フォルダーにピクチャーとかミュージックとかいう属性が設定可能であればそれでよいと思われる。
また複数ドライブを使用するのが通常になってきているのだから、システムのユーザー用デフォルトデータフォルダーには個別のフォルダーのショートカットを登録することにして、フォルダーウィンドウの上にある「戻る」や現在フォルダー表示枠ではショートカットもフォルダー同様展開したり戻ったり上の階層に行けたりできるようにしたらよいと思われる。素人が画面表示を頼りにファイルを開いたり保存するとき、保存場所に到達し決定するまでが面倒でしようがないのである。
今回、ユーザープロファイルが読み込めないというトラブルで、一回システムの復元をしたときのこと、あるいくつかのファイル(オフィスソフトやワードパッドで作成したファイルの一部、多分Vistaにしてから作成あるいは上書きしたファイル)およびExcelで作成したファイルなどを含むAccountとかAddressという語が含まれる個人作成のフォルダーがフォルダーごと消えたしまった。システム付属の「ファイルのバックアップ」から復元しようとしたらそこにもそのファイルがバックアップされていなかった。「PC完全バックアップ」で復元したが、これではかなり前の状態にしか復元できないから復旧するのに大変である。その対策として今までの「PC完全バックアップ」および「ファイルのバックアップ」に加えて、大事なものは外付けHDDにコピーも保存することにした。
システムドライブはシステム(アプリケーションとその設定を含む)だけ、データ用ドライブはユーザーが自分で作成あるいは保管したデータだけというようにPCを構成することにして、システムの復元ポイント作成や復元あるいはシステムバックアップと復元はシステムドライブについてのこと、ファイルのバックアップと復元はデータドライブについてのことと切り離す。そういうPCとOSの設計コンセプトにして、今回遭遇の上記問題点も含め改善してくれれば助かる。
以上素人がPCやOSの実際を理解していないことを棚に上げて的を射ていないことを言っているかもしれないが、いまどき単一ユーザーでPCを使用することに追い込まれた私のPCトラブルに関する感想である。Windows7でそれが解消されることを期待している。一方でトラブル要因を引き継ぐようなアップグレードをするようになっていはしないかと少々心配でもある。
No.324 OSアップグレードのこと (H21.11.23)