見たKTSニュースは、全国で米軍機の低空飛行問題を調査している会のメンバーが県庁の記者クラブで記者会見し、低空飛行が県内でも発生しているとして1日から県内で調査を行っていて、「実態を明らかにする必要がある」と訴えたという内容である。
また会によると、米軍機の低空飛行は全国各地で問題になっていて、県内では2、3年前から情報が多く寄せられるようになったということである。日米合意では、米軍機の飛行は人口密集地で300メートル以上、その他は150メートル以上と定められているということで、それより低い高度で飛行しているのではないかと実態を調査しているようである。
私は、「偏見ご免のたわごと編:No.262・低空飛行のこと(2008.02.18)」で我が家のそばを低空飛行する戦闘機あるいは攻撃機と見える軍用機を目撃したことを記した。私は機材があればその運用体制を整備しておかなければ宝の持ち腐れだから低空飛行というものを不必要なものだとは思わないが、ちょっと音がうるさいので気になってなぜここを飛行するのか調べようとしたが上手くいかなかった。
最近私のその記事を見た低空飛行問題を調査している会の人がコンタクトして来て薩摩地方で7月1・2日調査をし、屋久島で唯一の目撃情報を出している私のところに3日に状況調査に来たいという連絡があった。記者会見はその一連の調査活動の一環のようである。
7月3日我が家に来たのは、会の人と軍事リポーターという人の二人だった。二人には私が目撃した日の状況やその前後の時期・期間低空飛行に気がついた状況などを聞かれた後、庭に出て目撃した方向を指差ししている後姿の写真を撮られた。私は当地での低空飛行については被害めいた気持ちを持っていないが、低空飛行訓練ルートがあるということやそれがどうなっているのかということには興味があるので、面談調査に協力したわけである。
私が面談で受けた感じでは、実態調査は全国的に低空飛行で被害・迷惑を蒙っている人たちがいて、その対策を政府と米軍あるいは米国に求めるために全貌を明らかにして行こうとしてやられているようである。一方、飛行機材を配備された部隊はその運用能力を維持・確保していくのが任務となる。少なくとも離陸直後や着陸直前には低空飛行は必須である。また低空飛行能力を持つことを要求されていれば部隊はその訓練を止められない。
現地部隊に市民がクレームを付けるとすれば低空飛行基準の遵守要求くらいである。しかし、会やその関係者たちは究極的には離着陸時以外の低空飛行を全面的に止めるとか、低空飛行訓練ルート・エリアを人畜に被害・迷惑が及ばないところに設定しなおすとか、低空飛行基準を厳しくするとかいう解決策を求めていると思われる。そして、それらは多分日米国家レベルの戦略的政治的課題である。政治的影響力が必要になる。私は面談調査されながら、彼らをどこか政治的勢力が支援しているのかあるいは彼らに政治的パイプがあるのか気になっていた。
補足: 久しぶりに低空飛行のこと (H21.07.14)
本日、15時22分ころ我が家の上空を戦闘機風の2機が轟音を響かせながら安房方面から栗生方面に通過して行った。
No.262 屋久島(143): 低空飛行のこと
(H20.02.18)