屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.146 屋久島(80):犬のこと(2) H16.06.14)

わが家の犬は8月で満3歳になる。私に似て芸もせずただいるだけの犬である。体重35kgくらいだが、他所の人から見れば結構大きく見えるようである。太らないように注意しているからこの程度なのかなと思っている。今の体重になるまでは、餌の袋に書いてある体重と餌の量の表からグラフを作って、定期的に体重を計ってはそれに見合った量の餌を与えていた。ところが規定の量を与えていると太って、増えたその体重に見合うように餌の量を与えるとまた体重が増える。なかなか安定しない。これでは際限ないかもしれないと餌の量を減らすことにして、体重35kgくらいを保つには、餌の袋に書いてあるその体重での推奨量の約75%が適当らしいというところに落ち着いた。

この犬を一日2回散歩させる。一回目は朝で雨でない日はほぼ毎日すぐそばの空き地まで行き、そこで櫛で無駄毛をとり、そのあとブラシをかける。それから近所を回って家に帰る。家に帰ったら木や花の鉢に水遣りしたり手入れしたりする間、庭に放して自由にさせる。はじめは勝手に動き回っているが、飽きると芝に寝そべって私の作業が終わるのを待っている。

2回目の散歩は午後で、日差しが弱くなってからである。これも雨でない日はほぼ毎日1時間くらいする。コースは東回りのコースと西回りのコースを交互に回る。各コースにはそれぞれいくつかのバリエーションがあり、全部で7〜8コースくらいになる。

散歩では他所の犬に出会うことがある。私は他所の犬は避けないようにしている。小さいときから他所の犬や人と出会ったときは飼い主の私は泰然自若あるいは友好的という態度をとることにしてきたし、家に来訪する人に対しても友好的に対するようにしてきた。だから相手に危険なことはしない自信がある。他所の犬に会ってもほえたりしないで友好を結ぼうとして臭いをかぎに行く程度である。ほとんどの場合は人に撫でてもらおうと犬よりは人のほうに擦り寄っていく。

わが家の犬はほとんど人に飛びつかないし、口をなめるような行動をしない、また人に歯を当てるのを避ける。人にはなでてもらおうとすぐお座りをし、なでてもらっているうちに人により降参姿勢でひっくり返る。小さいときから飛びついて来たら後退する、なめに来たら避ける、ちょっとでも歯が当たったら大声で怒鳴るようにしていたらそうなった。また他所の犬にほえられても飼い主の私が泰然としていたら、わが家の犬は気にはしてもそれに対抗しようとせず、私のコントロールに従ってやり過ごすようになった。

我が家の犬は狭い道でもすれ違えるように相手に負担を与えないようコントロールできるからよっぽどのことがない限り、私は他の犬や人を避けない。我が家の犬と会うとキャーというようなきょう声を発する飼い主の犬は会うたびにほえまくり飛び掛ろうとするが、他の犬や人と穏やかに接する機会がなく育ったか、飼い主が落ち着いた態度をしなかったのがその原因ではなかろうかと思っている。

また、散歩の途中会うたびにほえまくり飛び掛ってこようとすることが度重なってその飼い主がこちらを避けて空き地や小道に回り込むようになった犬を見て、多分その犬は他所の犬や人となじませることなく育てられたのではないかと思っている。他所の犬や人を見ると怖がって攻撃的に見える振る舞いをしているのかもしれない、あるいは飼い主に服従していないから勝手放題なのかもしれない。

これらの騒がしい犬に会うたびに相手がこちらを避けるのを見ると、かわいそうになって何回かに一回はこちらから避けることもある。だが道をちょっと譲り合ってすれ違うくらいに犬を躾てもらいたいものだという思いがあるから、その犬をうまくコントロールしてくれることを期待して、大体は道の端に寄りながら相手の様子を見るだけで、道をはずしてまで避けるようなことはしない。しかし例外はある。件の犬とは違う全くの小型犬で、飼い主がこちらの犬の大きさに恐れをなしている気配のときは、寄って仲良しになるように仕向ければよいのにと思いながらも、こちらから察して避けることがある。

わが家の犬は車が来ると道の端によける。私が散歩に連れて出たとき車の音がするたび道の端によけて車をやり過ごすようにしていたらそうするようになった。また生協の荷物を運んでくる宅配便がきたらケージに入る。これもわが家が班長なのでいくつもの荷物を受け取るのに邪魔だからケージに入れとそのたびに言っていたら、車の音を聞き分けて自分から入るようになった。

勿論主従関係が確立していないと飼い主の言うことをきかないが、言うことをきくと言っても飼い主の気持ちを汲んでそうするということではないようである。多分犬は人の気持ちを察することはない。ある事柄への飼い主の態度になにか合図をみていうことをきくようになっていくようである。

騒がしい犬の場合連れている飼い主は静かにさせたいと思ってなだめているはずだが、その気持ちは犬に伝わっていない様子である。犬に優しい気持ちを持っているから犬を飼っていると思う。しかし自分の犬に優しくするだけでは他所の犬や人に優しいおとなしい犬にならないようである。飼い主は他所の犬や人に騒がしくすることにつながるような行動をしたときには、やはり犬の本にもあるように犬自身が嫌な目にあうということを犬にたたき込んでおとなしい犬に躾けなければならないと思われる。そうすれば飼い主の態度になにか合図をみておとなしくなると思われる。

私が散歩で出会う犬は10数頭いる。8割がたはおとなしい部類に入る。我が家の犬もおとなしい部類に入る。乱暴な犬にならないように厳しくしてきた成果はあったかと自己満足しているが、犬種の性格がそもそもおとなしいということの方が支配的かもしれないという気もある。

おとなしい犬を飼おう、おとなしい犬にしようと、私が参考にした本は以下の通り。
犬を飼う前に読んだ本:
  「ラブラドール・リトリーバーの飼い方」      (成美堂出版)
・自分で子犬を育てるときに用いたマニュアル的本:
  「子犬の育て方完璧宣言 16週で決まる16のしつけと
              健康管理カレンダー」 (誠文堂新光社)
・自分の犬を理解するために購入した本:
  「レトリーバーの気持ちが100%わかる本」   (青春出版社)
  「しつけの仕方で犬はどんどん賢くなる」       (青春出版社)


補足1: 過信は禁物のこと (H16.07.09)

今日朝早く庭で犬を放しながら草をむしっていたら、過日おとなしい犬だと言ってくれた近所の人が散歩しているのを見つけほえながらそばへ走って行ってしまった。飛びついたりはしないのだが相手は犬が大きいのでびっくりしたとのことである。過信は禁物、屋外では必ずリードをつけるようにしないといけないのだと反省している。

補足2: 人好きな犬のこと (H16.09.19)

わが家の犬は、人に会えばなでてもらおうとすぐ擦り寄っていく、人に優しいおとなしい犬である。相手が含むところがあってか私を避けようとしているのがみえみえでも、犬はすりすりしていく。飼い主は嫌われているのを知って距離をとろうとしていても、犬はその心知らず可愛がってもらおうとすりすりしていく。仕方なく私は、犬は犬、私は私とその場をやり過ごす。相手もそうであろうと思われる。

No.42  屋久島(26):犬のこと(1) (H13.03.05)


 
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