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核兵器のない世界が来ればよいと誰でも望んでいると思われる。しかし単純に核兵器を禁止すればよいと誰でもが思うわけではない。核保有国を含む全ての諸国が禁止条約に加盟するなら可能かもしれないが、北朝鮮に核放棄させることもなかなか出来ないのが現実である。核保有国すべてを含む諸国が核兵器禁止条約に加わると思うこと自体極めて非現実的なはなしだと思われる。
核兵器禁止条約に核保有国は加盟しないとなれば、核保有国に何を根拠に核兵器の廃棄を求めて行くのか。同条約を根拠に出来ないわけである。核兵器禁止条約は、核保有国に何の効力もなく非核保有国には核に手を出すことを禁じる現状強化の域を出ないわけである。
核兵器を禁止する。それはよいことですね。そういうからには核保有国の核を禁止するよい方法を思いついたわけですね。加盟しない核保有国に核放棄を決断させるよい手段とは何ですか。と私は問いたい。それがない限り核兵器のない世界が来ればよいと誰でも望んでいることを核保有国にして欲しいとただお題目で唱えているのだ私は思っているわけである。私は核不拡散と核保有国が核兵器削減を進めるNPTの考え方の方が核保有国が参加しているだけ現実的だと思っている。
私が思うに、核兵器のない世界の実現には核兵器を上回る新兵器の出現しかないのではないかという気がしている。破壊力や汚染のないそれで核兵器を凌駕する効果を持つ新兵器。それが出てくれば核兵器は必要なくなる。ピンポイントで世界の平和を乱すような例えば核兵器を使うことをためらわない国のリーダーなどを瞬時に抹殺できる手段を持った神のような全世界監視システムが出現すれば、全世界公論で決する時代が来るかもしれない。
はなし変わって日本と周辺国のことである。私は中国や韓国に戦略的に虚言宣伝をされいちゃもんを付けられているのに、それに対抗すべき情報戦略と体制の欠落する日本の対応が歯がゆい感じがいつもしていた。安倍政権になってからちょっとは中国や韓国の裏のたくらみに対抗する姿勢を持って外交に当たろうとしている感じがしていまも期待している。
野党やメディアや有識者の中には中国や韓国や北朝鮮の代弁をしたり言い分を支持したりする人間がいるが、日本がどうなればよいのかはっきりと示して、それに至る行動計画を主張してほしいと思っている。日本が核兵器保有国・米国に従属している中でその恩恵に浸りながらそのときの状況対応批判で言いたいことを言っているのでは私は信用しない。日本を貶めずどう自立していくのかを示してほしいと思っている。
先年、中国が尖閣奪取を目指す動きに、アメリカは尖閣は日米安保条約の適用範囲にあると言ってくれて、いま中国はその行動を思いとどまっている。ここのところ米中貿易戦争で苦しい状況にある中国は日中関係改善に舵を切ったと言われるが尖閣付近領海への公船侵入などなくならない。そのときの都合で態度を変えるが本心は警戒しなければならないと思われる。
日米安保条約による米軍の抑止力が中国を抑えているということは全国民承知のことだが、例えば沖縄で米軍削減や撤退論議があり、基地の削減や移設反対運動もあるようである。しかし日本がアメリカの抑止機能を期待するならばそれへの対価は支払わなければならない。これは交渉が絡むので改善要望はするがそれが全面受け入れにはならないわけである。
それを容認しないひとたちあるいは段階的改善に異を唱えるひとたちは、日本に敵意を持つどこかの国の手先でなければ、私に言わせれば憲法改正、軍隊を持つことを主張する日本自立論者ということになる。他国の力を借りず自分たちの力で自分の国を守ろうとすればそういうことになる。そうでなければ沖縄まで中国の支配下になることをよしとすることになってしまうからである。
野党やメディアや有識者の中には中国や韓国や北朝鮮の代弁をしたり言い分を支持したりする人間がいると前述したが、彼らには自国を守るという発想がないあるいは日本に敵意すら持っているような印象がある。もしそうでないならば、彼らには世界や周辺情勢の現実を認識・分析し自分たちの日本をこうするという全国民の理解を得られる行動計画がないからそういうことになってしまうのである。
私は、その言い分の良し悪しは別にしてズバズバもの言うトランプや習近平やプーチンや金正恩のように、日本のリーダーもズバズバものを言えるようになって欲しいと思っている。しかし憲法改正し軍隊を持ち自立した日本になることなしには、日本のリーダーが日本を守るために言いたいことをズバズバ言える日はなかなか来ないと思われる。
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屋久島方丈記・偏見ご免のたわごと編:
No.438 核兵器禁止条約_希望表明では実効ない (2017.12.11)
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