My logbook : 屋久島方丈記 
Home > backnumber目次 > 記事  
  日誌編  ・ 偏見ご免のたわごと編  
  たわごと編: No.182  
  2013.08.26 時間が経ってその選択の良否が分かるのかも  
 
  8月の始めころ朝のニュースショーで高視聴率をマークしていると評判のTVドラマ「半沢直樹」を引き合いに職場での裏切りを話題にしたコーナーがあった。上司・同僚・部下の裏切りについて実例みたいなはなしを紹介したり裏切りを経験した割合の調査結果などを示して面白おかしくトークしていた。話題材料についてはどの程度の信頼性や深刻度があるのか知れないが、同局のそのドラマの宣伝にはなったと思われる。

以下、私が過去に裏切りかも知れないと思ったことに関連するはなしである。会社を辞めてからもずっと年賀状をくれているひとがいる。在職時のある年のこと私の部下だったそのひとが私の上司と私抜きで私の下で担当している彼の仕事を他に移管するはなしを談合したようである。私が上司からその移管するはなしを告げられたあとで、部下から自分がその上司と相談してのことだと面と向かって言われたのである。

私は当時責任の一端を担って立ち上げた仕事がある産業界シンクタンクの調査で国内シェアNo.1と言われるようになってその定着に注力しようとしていたのだが、その頃に代わった上司と折り合いが悪かった。その理由は彼我ともにそれなりの解釈はあると思うがそういう成り行きになっていたのである。それを見ていた部下が上司と結託して私の仕事を抑えにかかることを選択したわけである。その当時私は将来は屋久島に移住しようと土地購入だけはしていたが、直接の下と上、それにつながるその上と四面楚歌に勝ち目なしと、父の具合悪さも相俟って計画を早めて家の建築を手配して退職した。私は半沢直樹ほどの力も根性もなかったからである。

その後のはなしだが、私が辞めてから20年近くなるのに以来ずっと件の元部下から年賀状が来る。ひとは自分を過大評価しがちなものだが、そういう面なきしもあらずと言いつつなぜかと考えるに、初めは私を裏切った後ろめたさからだったものが、私が辞めてからの私の上司だったひととの関係を続ける中で、私がなぜその上司と折り合いが悪くまたそういう私の行動のおかげで自分たちがいかに守られてきたかを知ったからではないかという気がしている。そうでなければ私を切った人間が20年近く年賀状をよこすことはいないだろうと思うからである。

当時部下だった他の二人もずっと年賀状をくれている。多分私のことを見ていて私の行動を理解していてくれていたのではないかと思われる。また当時部下だったもうひとりと関連部署の私と同じくらいの職位にあった人からは、私が辞めてからかなり経ってから毎年年賀状が来るようになった。多分仕事を続ける中で当時の私の行動の理由を理解するようになったからだと思われる。当時トップが代って何年かの間にトップと合わなそうなひとが私以前に二人辞めている。そのトップが辞めてから年賀状が来るようになったようなので、前に辞めた二人や私はそのトップに疎まれてその空気にまた追従するものがいて追い込まれたのかもしれないと思っている。
. 
 
 
back
「My logbook : 屋久島方丈記」は、「 My logbook : 屋久島生活の断片」の
日誌編 と 偏見ご免のたわごと編 の 継続版です。
My logbook : 屋久島生活の断片」の ご案内
日誌編 と 偏見ご免のたわごと編 (2010.05.31までの記事)
屋久島釣り場案内
妻関連の「SpinCom」と「SpinCom Gallery」