My logbook : 屋久島方丈記 
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  日誌編  ・ 偏見ご免のたわごと編  
  日誌編: No.96  
  2012.03.26  ハンガースタンドを整経台スタンドにする  
 
 
一年くらい前から妻に整経台スタンドを作って欲しいと頼まれていた。整経台とは手織りをするときの経糸を長さを揃え必要本数だけ用意しなければならないのだが、そのために必要な糸長さの倍の長さのループを必要本数の半分の回数巻く道具である。ループを引き伸ばして両端を切れば必要本数の経糸が出来る。長さは整経台に幾つか付いているロッドに引っ掛ける場所を選んで糸の経路長を調節する。

妻はいままで、整経は紡いだ糸を床に置いてそこから糸を引き出し鴨居につけたフックに引っ掛けてその下の床に置いた整経台に糸を巻いていくやり方でやっていた。このやり方では床にしゃがみ込むことになり作業姿勢がよくないので何とかしたい、椅子に座って出来ないかということで私にはなしがあったわけである。私は重々しくなく場所も取らないものを作ろうと思って考えていたのだが、なかなかよいイメージの案が出てこない。考えてはちょっとこれはという感じばかりで時間が経過してしまった。

(写真・左: 今までの整経のやり方) 
(写真・中: 整経台スタンドで大きい整経台を使う)
(写真・右: 整経台スタンドで小さい整経台を使う)


今年2月にある店に買い物に行ったら、そこに処分品か現品限りという木製で軽量感のあるハンガースタンドが置いてあった。私はそれを見てこれだ、これを整経台スタンドにすればよいと瞬間に思った。一緒に行っていた妻にそう言ったらそのイメージが湧かないらしくなぜこれがと怪訝な顔をしていたが私はこれで出来ると即購入した。そのハンガースタンドは高さ方向はそのまま変えることはできないが奥行きはたためるので使わないときはほとんど四角い木枠のようになり壁に立て掛けて置ける。私はそこと木製で軽量さが相俟って気に入ったのである。

家に帰ってから、脚部の横棒に張ってあった物置用布を取り外し、ハンガーを掛ける横棒にフックを取り付けた。このフックは今までの鴨居のフックの替わりである。この整経台スタンドは既存の置台と合わせて使う。整経台スタンドの柱の間に置いた置台の上に整経台を置いてスタンドの柱に立て掛けて使う。柱に立て掛けられない小型の整経台については途中に横棒をつり下げそこに立て掛ける。整経台スタンドはただ立て掛けるためにあるみたいなものである。このように使うことで妻は椅子に座って整経作業ができるようになったわけである。家に帰って1時間もしないうちに試せた妻は納得したようである。
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