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  日誌編 (with photo) ・ 偏見ご免のたわごと編  
  日誌編: No.59  
  2011.07.18  バラのつぼみ  
 
  今年の春、庭に植えてあるミニバラにつぼみが出来たのを見て、オーソン・ウェルズの映画「市民ケーン」のローズバッドというキーワードを思い出して、何かつぼみの形に意味ありげな感じがして写真を撮ってみた。「市民ケーン」という映画はTVで一回見ただけだがミステリードラマ好きの私だがあまり面白いものではなかった。私は例えば「12人の怒れる男」のようなてきぱきと筋が進行しその場面場面に惹きつけられながら最後にそれらの布石が事件の謎の具体的理解を誘うようなものが好きである。あのような人生劇や曖昧な謎の心理劇に私は興味を感じないから、なんでこれが評価が高いのかと思いながら見ていたのだが、記憶にはローズバッドという言葉だけが強い印象で残ったようである。

(写真・左: 今回撮ったつぼみ)
(写真・右: 同じ木の別のつぼみから咲いた花)


そこでネットでバラのつぼみについての記事を見ていたら、映画のモデルはある有名人で彼は愛妾の香しき秘部をバラのつぼみの愛称で呼んでいたらしい。そこからウェルズが映画の構想を思いついたのではないかというはなしがあった。そういう意味でのローズバッドなら少し開き気味の方がよい感じがする。映画では主人公幼少児愛着のそりにバラのつぼみの絵が描かれていたということだが、その絵がどういうかたちだか気になるところである。ネットで「市民ケーン」に出てくるバラのつぼみの写真がないか探してみたが見当たらなかった。

私がローズバッドという言葉を思い出しながら撮ったバラのつぼみは開き始める前のまだ固い感じがする擬宝珠型のつぼみである。そのしっかり感とつややかな感じがなにかローズバッドとはこういう状態のことをいうのではないかと思わせたのである。生命力があるようでこれからどうなると期待させる。そういうところにローズバッドとなにか意味ありげな言葉がくっつくとそれなりに希望の世界が開けそうな印象になる。だからローズバッドと言って愛でてよいかなという気持ちになって写真を撮ったのである。

調べついでにバラの花言葉も見てみた。バラのつぼみには「恋の告白」、赤いつぼみには「純粋と愛らしさ」とか「 純潔、あなたに尽くします」とある。赤いバラには「愛情・情熱・熱烈な恋 」、濃紅色のバラには「恥ずかしさ、内気」とある。写真のバラのつぼみは赤いのだが濃紅色の「恥ずかしさ、内気」というのに該当してほしい。それが赤いバラの「愛情・情熱・熱烈な恋 」の性格を表しているのであってほしい。そして赤いつぼみは「純粋と愛らしさ」であったのだと懐かしみたい。そう思ってバラが開いたときそのバラを切り取って妻に贈ってみようかと思っていたら、開いたのを見たら中が少し黄色がかっている。黄色のバラの花言葉を見ると「愛情の減退・やきもち・嫉妬・君のすべてが可憐・美嫉妬・美」とあるから、少し贈るには躊躇してしまった。
  
 
 
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