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大分前多分10年近く前のこと、庭の芝生がでこぼこになってきたのが気になって以前芝を貼るときに下地に撒いた土混じりみたいな薄茶色い砂をまくことにした。そして業者の人にそういう砂が欲しいと頼んだのだが、その人の好意でか仕事と関係なくどこかに掘り起こし積んであった砂を持ってきてくれたようである。ただで良いと言われたが、お礼のつもりで一応いくらかとしつっこく聞いてほんのおしるし程度のお礼をした。そして芝生にその砂を撒く段になったら、砂のなかにいっぱい石ころや草の根が混じっていたので、その石ころや草の根を除去しながら芝生のでこぼこを埋めるように撒いた。それが芝生の雑草問題の始まりだった。
(写真・左: 芝生の中のヒメクグ)
(写真・右: 抜いたヒメクグ)
翌年は芝生も平らに綺麗になったのだが、その翌年かもっと経ってからだったか、庭の下段の芝生の縁、斜面の縁石の下側や植え込みの根元付近に玉のような穂を付けた草が生えてきているのを見つけた。葉の背丈が20cm位になっているものもある。風情があるなと思ってそのままにしていたら、そのまた翌年には面積が広がって芝面の中央方向にも生えてきた。
そこで調べてみたら、その雑草はヒメクグという草らしい。ヒメクグは単子葉植物カヤツリグサ科ヒメクグ属(またはカヤツリグサ属)の多年草で、最大高さは30cm程度の小型の草、湿ったところに生え、花茎の先端に丸っこいくす玉のような穂を一個だけつけるということである。わが家の庭の下段の芝面は上段に比較し湿り易い、特に下段の縁部分は湿り易い。撒いた砂に雑草の種か細切れになっていて取り残した根が混じっていてそれが芽を出したようである。
ヒメクグは芝生の天敵・最強の雑草として有名らしく、蔓延したら大変だと知ってからは除去に努めることになった。初めの何年かは背丈の高いのを見つけては引っこ抜いていた。根は浅く横に伸びているので、できるだけ根も取るようにした。目に付くと引き抜くので大きくなれないということもあるが、それを続けているうちに背丈の大きいものはだんだん見かけなくなってきた。そして最近は芝生と同じくらいの背丈のものがところどころに出て玉穂を付けているのが見つかる程度にまでなった。こうなるには5年やそこらあるいはもっと掛かっている。
芝生の雑草は草払いみたいに根を残して払うだけではまたすぐ生えてくる。一年に何回も草払いしなくてはならない。雑草は何種類(チドメグサ、カタバミ、ウスベニニガナ、スミレの一種らしいもの、タンポポの一種らしいもの、ボロギク、センダングサ、カラスノエンドウ、シバハギ、その他)も生えてくる。原野の中に家があるのだから周辺の草の種が飛んでくるのは防ぎようがない。居ついてしまわないようにするには、芽が出てちょっと眼につくようになったら根を残さず抜くことである。文字通り根絶しないと草払いなら一年に何回もしなくてはならなくなる。だから私の日課は草抜きでその効果あってか、わが家はそれなりに芝生の庭が維持されている。
(写真: 庭の縁の植え込みの中に生えたハゼ)
庭には雑草の他にも、風などで飛んできたあるいは鳥に運ばれてきた木の種から実生の木が生えてくる。ヒサカキ、シャリンバイ、アカメガシワ、ハゼその他である。庭に生えたら原則すべて抜くが、ヒサカキ、シャリンバイは伸ばしたいような場所に生えたらそのままにしておく。ハゼについては植え込みなどに生えているのに気づかずうっかり素手で触ってしまうことが多くよくカブレに悩まされている。
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